第5話最後の顔

時は前後して大坂夏の陣


大坂城大広間。

秀頼が鎮座するとなりに淀殿が戦装束で着座していた。


秀頼の顔は恐怖と死期を悟りやつれていた。

秀頼は淀が外へ出さなかったので

太っていたがその時は切れ長の目に

笑うと半月型の近江人になっていたが

やつれた今は頬骨があり目もサルの様に

可愛さがあった。


茶々の母お市は尾張の人である。

またその母は京から着ている。

当時の支配層の正室は京の公家から娶り

箔付けの代わりに実家へ仕送りするのが

習わしであった。

よって支配層の顔だけその国の人と違うことが

あった。


家康は傍の清正に言った。

修理の子じゃ。大政所様も言っておった。

よって裏切りではない。

茶々もやりおったな。

今は淀として狐の皮をかぶってはおるが。

世紀の狐と狸の騙し合いが始まろうとしていた。


家康は知っていた。

大政所が間違っていることを。

家康が忍びから情報を得ていたのは

周知のことであるが茶々と修理が昵懇になったのは秀吉死後の事であるとの報告であった。

忍者とは城の屋根裏に忍び込み、城の壁を飛び越え、城の掘を水遁の術で渡る人の事を言う。。。

情報を操作していたのは間違いない。

家康は真実が重要ではない。

どう真実にすれば真実になるか。


歴史では真実は勝ったものが創るが

作れない真実がある。

子の親は誰かと言うことである。

それは女のみ知ることではある。


戦後首実検が行われ

やせた秀頼の顔はほほが出ており

あごもほそくなっていた。


家康はつぶやいた。


秀吉の子であるな。


と。


執筆途中ではあるがアップ。

皆様の意見お待ちしています。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る