どの読者層を狙うか

 先のページで、『他の媒体として見るなら面白いとしても、小説の体を成していない事がある』という事を書きましたが、つまりそれが、よく新人賞の講評で見かけると聞く、の正体ではないかと思います。


 読者には二種類が居るわけです。片方は純粋に小説読者で、こちらは読者です。面白いと言われても、文章がマズければ買わない。

 もう片方は面白ければ媒体は選ばない読者で、こちらがWeb小説読者の主流だろうと思います。しかし彼らは面白ければ小説でなくてもいいので、Web危険があります。もっと面白いジャンルが出ればそっちへ行くでしょうから。


 この辺りまでが、押さえておくべき基本の項目、現在の状況になるのではないかと思っていますので、先に紹介しておきました。これらは「前提で知っておくべき事柄」という事になります。では、前提を受けて結論に行っときます。


『一部読者狙いにして他の読者はバッサリ捨てろ』と説く為の準備です。(ズバリ)


 どの読者層を狙うかで、書き方も書けるモノも変わるという事をこんだけのページ割いて書いたってわけです。サクッとこの一事を書いてもどうせ伝わらないから。


 こういう、切り捨てをしろとか、選別しろとかの思想が、どうにも受け付けない書き手の方は多いらしくてですね、読んで貰えるのだからこちらがそんな差別みたいな事をすべきではないというんですね。なんとゆーか、その考えではプロになれたとしてもすぐダメになるよ、というか。その考えはただの八方美人で、別に読者の為にもならないって気付いてください。


 で、読者にもピンキリ居るんだという話をしたわけです。それはまた、グループ化していて、その集団の中に居ると自分が最大勢力だろうと勘違いを起こす、と。

 それを踏まえて、どの層を狙ってネームバリューを立ち上げていくのか?という話をしていたわけです。


 今の時代、八方美人な態度では結局「何がしたいの、この人」という評価しか貰えません。八方美人な態度だけが伝わってしまうからです。

 流行りを追っかけるなら追っかけるで徹底した方が、むしろ読者が受ける作者の印象は清々しいでしょう。

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