心情とシンクロする描写に惹きつけられる

大好きな人と、ずっと一緒にいられるのならばそれが一番いいけれども。
現実はシビアで、そしてひどく世知辛い。

ツキヨノというどこか幻想的な地名。
そして想い出の中でしか息づくことのなくなった街。

主人公の心情が、主人公の視点だけでなく、それを取り巻く環境と情景で雰囲気たっぷりに語られる。
描写が素晴らしく美しい、軽妙な筆致。
僅か二千字で書き上げられたなんて、とてもじゃないけど信じられない秀逸な物語です。

心が震えること、間違いなし。

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