「なあ、仙太郎、インフルエンザの予防接種の値段にはな、地域格差があるらしいぞ」

「へえ」

「それに同じ地域でも値段が異なることがままあるらしい」

「そうなんだ」

　確かに、インフルエンザの予防接種って場所によって値段が少しずつ違うっていうのはぼくも気になっていた。

「効果が同じなのであれば安いところで受けたいと思うが、しかし、結局同じ地域で多少の値段の差しかなければ家に一番近いところで受けた方がよいだろうな。このアパートから一番近いのは――」

　――でもさ？

「みづきさん」

「何だ」

「みづきさんってインフルエンザ罹るの？」

　ていうか、女神様の眷属ってそもそも風邪引くの？

「……」

「……罹らないような気がするな」

　ちなみにぼくはうがい手洗いとマスクでしのぐ予定です。

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