切符

君は何をしたいんだい?

問われたぼくは手を差し出した


異界の切符 君がくれた

得たそれの引換券は

役立たずのそれ


拭いたい痛みはずしりと重く

差しのべられた君の手には

熱さと寒さが同居している


君に引っ張られた腕は

いつかちぎれそうな気がした


ぼくの足は加速していく


この声よ、届くのならば

大切な君に届けてくれ

渾身のぼくの叫びを


いらないものなんてなかったんだ

気がつけたんだ、やっと


届いてくれ、ぼくの思い

ぼくもきちんと受け止めるから


さあ、一歩

前に進もう



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書きなぐりノート 三池ゆず @mnmnmo

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