3万字あっという間。インモラルな題材だがキャラの描かれ方は少年誌的

世界観というか空気は架空の戦後くらいの感覚。近未来タグがあるように、SFチックな要素は確かに見えるんですが。犯罪はびこる世界で出会った変な料理人の衛門と謎の犬耳少女のお話。

確かに題材としては人身売買とかインモラルな題材は入ってるんですが、お話としてはシンプルで、自分らしく生きたい人達ってそんな印象を受けました。うんちく交えつつもサラサラと読める、衛門の生き様や見せ場のカッコよさは見物です。

ちょっとキャッチコピーが怖く感じちゃうのがもったいない気がします。(私も最初、作品タグと合わせて見て身構えてしまった)もちろん読んだ後なら意味は汲み取れます。料理ってのは極限までシンプルに言えば「対象物を変える」って事ですからね。(これは衛門の自分の生業だけの人生は嫌だ的な台詞からも感じ取れます)