第7話髪型

 連休中にディズニーの「塔の上のラプンツェル」を観ました。

 長女(二歳)は長い髪にさっそく憧れを持ったようです。(長女の髪型はベリーショート)

 バスタオルを首にかけ「ラプンチェやで」となりきり、髪をなびかせているつもりで走り回ったりするものですから危なくて仕方ない。


 そんな時にこの間、姉が貯まったポイントでウィッグを買ったことを思い出しました。

 ウェーブのかかったロングヘアのウィッグだとのこと。

 ちょうどいいかも、と姉が帰省したときに持って帰ってもらいました。


 早速、長女に見せたら。

 なんだかリアルで怖いのか「いらん」としり込みしています。

 えー、せっかくリアルロングヘアになれるのに。もったいない。

 しつこく勧めるも断固として拒否しました。すると。


「俺、したい」


 見ていた長男が言いましたので、さっそく長男の頭に装着。


 な、なに……!


 か、かわいいな、こいつ。


 びっくりしました。

 美少女の出来上がりです。

 もともと女顔で色も白いのですが。

 ただいま前歯が二本抜けて、笑うと「抜作ぬけさく先生」みたいになっているのにも関わらず、文句なしに美少女。

 スカート履かせたら誘拐されちゃうかも。

 なんだか「パ〇と魔法の絵本」のパ〇ちゃんみたいだぞ、お世辞抜きで。

 スマホで写真を撮りました。


 長女は嫌がるのでハイハイしている次男(8か月)の頭へ今度はオン。


「アダムスファミリーのモップ」の出来上がり。

 もごもご這い回っています。

 あはは、可愛い。


 ついでに、そばにいた私の父の頭に被せたら。


 ダンボールハウスの住人、でした。

 いや、よく言えば、ジョン・レノン。ラブ&ピースのヒッピーみたい。


 最後に私も被って、スマホで長男に写真を撮ってもらい、主人に画像を送りました。



 その夜、主人と話しました。


「☆☆(長男)可愛かったやろ。ウチ、どうやった?」

「うん。☆☆は可愛かった。お父さんは怖いね。〇〇は、なんか……」


 言い淀む主人。


「なんか、ハリーポッターの森の人、みたい」




 ……ハグリッドのことを言っておるのか!



 うん、でも私も鏡を見てそう思ったのです。

(なんだよ、ハーマイオニーちゃんじゃないのかよ!)


 私って、ロングヘアが猛烈に似合わない。ウェーブヘアならもう最悪。

(一応言っておきますが、さすがにハグリッドほど縦にも横にも私はデカくありませんぜ! 顔も似てないのですが、でも思い浮かぶのはハグリッド)


 ウィッグを被るにしても髪の毛をまとめたら、あ、まだ似合うかも、とは思ったのですが。

 顔周りに髪があるともうダメです。


 長男の美貌に激しく嫉妬した私でありました。





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