第5話 彼だって男の子


高宮くんと姫島くんにデートに誘われた私。


どうしたら良いんだろ!?


「はい、ストーップ!」


私が戸惑っていると、綾ちゃんが言った。


「二人とも。みっちゃんが困ってるわよ」


「綾斗・・・」


「んだよ?邪魔しやがって」


「二人とデートすれば良いのよ!なら、万事解決」


「あ、綾ちゃん!?」


「創作研究部の部長からの命令よ。みっちゃんは陸斗と結斗、二人とデートしてみてその経験を参考に漫画を描く!そしたら良い部誌を作れるわ」


「わ、分かった。頑張るね、綾ちゃん」


ドキドキだなぁ!!


「そうと決まれば放課後、みっちゃんはあたしと服選び!まずは陸斗とデートね。陸斗、土曜日は暇よね?」


「ああ」


「じゃあ、土曜日決行!」


た、高宮くんとデートするんだ。


部活動の一貫とはいえ、好きな人と初デート。


緊張感が半端じゃない。


姫島くんともデートする事になるとは思わなかった。


「そういえば、もうすぐ校外学習よね」


「ああ。皆で遊園地だろ」


「班とか特に決まり無いみたいだし、このメンバーで行きましょうか」


「そうだな。遊園地か。琴莉が3才の時に行ったな、陸斗」


「うん。琴莉より結斗がはしゃいでた」


「ば、バカ言え!んなわけねぇだろ!」


「ユイユイお子ちゃまー!」


「小学生の時の話だろ!」


「みっちゃんは遊園地行った事ある?」


「家族と幼稚園の時に」


「幼稚園児の桜木か。悪くない・・・」


「結斗、ロリコン?」


「陸斗、てめぇ!誰がロリコンだ!」


「じゃあ、遊園地以外になるわね。デート場所は」


「そうなるね」


「そうだ。みっちゃん!コンタクト持ってないの?」


「コンタクト?」


「うん!眼鏡無い方が良いわね。可愛らしい服を着るなら」


「そ、そうだよね」


「裸眼だと全く見えないの?」


「あ、綾ちゃん!」


綾ちゃんはいきなり私の眼鏡を外す。


視界がかなりぼやける!!


「桜木、見えるか?俺らの事がよ」


「顔までははっきり見えないかな。髪色で判別はつくけど。うぅ。眼鏡外すの寝る時くらいだから怖いね」


「みっちゃん・・・」


「すげぇさまよってやがる。スイカ割りかよ」


「桜木、そっち壁・・・」


「ふぇっ!何!?」


誰かにぶつかる感覚があった。


「た、高宮くん?」


「壁にぶつけそうだったから」


私、高宮くんに密着してる!?


「ご、ごめん!!」


私は勢い良く後ずさりする。


その瞬間、後ろから転んでしまった。


「いたた・・・」


「白のレースだと!?」


姫島くんの声が聞こえる。


へ?


スカートがめくれてる!?


「これがラッキースケベというやつね」


「きゃああ!」


「みっちゃん!」


私はカーテンの中に隠れる。


「結斗が悪い」


「陸斗だって思いっきし見てただろ!桜木のパ・・・」


「見てない」


「んなわけねぇだろ!目の前にいたじゃねぇか!」


もうやだ。


思いっきしパンツ見られてしまった!


「大丈夫よ、みっちゃん」


綾ちゃんが私を後ろから抱きしめる。


「綾斗てめぇ!抜けがけしやがったな!」


「あら、何の話?抜けがけ?ユイユイ、まさかみっちゃんを抱きしめたいのー?」


「なっ!?そ、そんなんじゃねぇ!」


「桜木、眼鏡」


「あ、高宮くんありがとう」


私はカーテンから出て高宮くんから眼鏡を受け取る。


「眼鏡、無い方が良いな」


「えっ?」


「可愛いと思った」


高宮くん!?


顔が熱くなって心臓の鼓動が速くなる。


不意打ちだよ、高宮くん!


「陸斗、お前は親友だ。だが、今回ばかりはライバルだな」


「結斗?ライバルって?」


高宮くんが聞くと、姫島くんは鼻で笑った。


何の話?


今日は高宮くんと姫島くんだけ部活に出て、私は綾ちゃんと服を見に行く事になった。


「綾ちゃんと買い物行くの初めてだね」


「ね!あたしの行きつけの店に行きましょう。女子高生のお財布に優しい値段の可愛い服たくさんなお店」


「うん!」


綾ちゃんって男子って感じしないなぁ、やっぱ。


「あの人、背高ーっ!モデルみたい!」


すれ違う女子皆が綾ちゃんを見る。


綾ちゃん、男子の中ではかなり長身な方だし、細いもんね。


「綾ちゃんって本当に綺麗だよね」


「もう!やっだぁ!みっちゃん!照れるじゃなーい!あたし、常に美容には気をつけてるのよ」


「肌綺麗だもんね」


「綺麗にしていないと妖怪扱いされちゃうのよ、オネエって」


「確かにテレビでそういう扱い受けている人いるよね。ひどいと思うな、あれは」


「昔はメイクもコーデもひどかったのよぉ?」


「そうなんだ?」


「あたしが女装を始めたきっかけは父へのあてつけだったから」


「綾ちゃん?」


綾ちゃんは暗い顔をしている。


「ふふっ。今日はみっちゃんをさらにキュートに変身させちゃうわねっ」


「う、うん!」


気のせいかな。


綾ちゃん、一瞬暗かった。


ドキドキする!


綾ちゃんに連れて来られたのはガーリーな雰囲気のお店。


「綾ちゃん久々ー!」


「お久しぶりですぅ!今日はこの子に似合う服を探しに来たのよ」


「そうなんだねぇ!ゆっくりしてってね!」


綾ちゃん、店員さんと仲良いんだ!!


「今日はあたしはこのラベンダー色の蝶々柄のワンピースを試着しようかしら。この靴に合う服探してたし」


「綾ちゃん靴持参してたんだ?」


「ええ。あたしも買い物するつもりでいたから。さて、みっちゃんの場合は服と靴を選ばないとね」


綾ちゃんは色々な服や靴を私に合わせ始めた。


綾ちゃん、センス良いなぁ。


私より女子力高い!


「きーまり!みっちゃんはこの白地に青い花柄のワンピースにこの水色のヒール靴で。上に黄色いカーディガンを羽織ってね。鞄はこの茶色い革の鞄」


「た、丈短い気が・・・」


「だめよ!これくらい脚出さないと!脚を見せて悩殺しなきゃ!」


「の、悩殺!」


「さ!二人で試着しましょ!はい、眼鏡はあたしが預かるわね」


「は、はい!」


本当に綾ちゃんって私より女の子だ!


男子だけど。


「綾ちゃん!ど、どうかな?」


私は試着すると、綾ちゃんに聞く。


「あ、あら!良いじゃない!」


「綾ちゃん?」


「みっちゃんっていつも髪、横にまとめてるわよね。髪型も変えちゃいましょう!」


「えっ?」


「あたしのシュシュ貸すわ。えーっとこの髪をとって・・・」


あ、綾ちゃんが私の髪いじってる!


「はい、ハーフアップ」


「あ、ありがとう!綾ちゃん」


「くっ・・・可愛すぎだ・・・全く」


ん?今、低い声が聞こえたような?


「あ、綾ちゃん?」


「やだっ!今のあたしはオネエなのにっ。みっちゃん、気に入った?そのコーデ」


「う、うん」


「じゃあ、着て帰りましょうか」


「えっ?」


「あ、あたしもこのワンピース試着してくるわね」


「う、うん!」


「みっちゃんは着替えちゃだめよ?」


こ、このまま帰るの!?


綾ちゃんはすぐに着替え、試着室から出てきた。


紫色の蝶々柄のワンピースを着てヒールの高い靴を履く綾ちゃんはモデルみたいだ。


身長高いもんね。


「じゃあ、お会計してこのまま帰りましょう」


私は綾ちゃんと会計を済ませると、制服に着替えずに店を出た。


「プリクラも撮りましょう!みっちゃん!」


「うん!撮りたい!」


「で、美味しいパンケーキ屋が近くにあるからそこも行かない?」


「い、行く!」


「決まりね。ふふっ。楽しみ」


だけど


私達がゲームセンターに向かっている時だった。


「橘?」


「えっ・・・」


「やっぱり橘だ」


「何?知り合い?亮」


「中学ん時の同級生」


1人の男子高生が綾ちゃんに声をかけた。


他に二人男子高生を連れている。


「何?お前、ワンピースなんか着ちゃって。相変わらず気持ちわりぃ」


「亮?こいつ何?」


「こいつさ、オネエなんだよ。中学ん時から超気持ち悪くてさ」


「マジ?うける!オネエなDKとかがちでいるんだ?きめぇ」


綾ちゃんは黙り込んでいる。


綾ちゃん・・・


すると


いきなりシャッター音が聞こえた。


えっ?


綾ちゃんの中学の同級生だったと語った男子が綾ちゃんの写真を撮ったのだ。


「中学ん時の奴らに送ろ」


「亮、俺にも後で送って!」


ひどい・・・


「あ、あの!ひどくないですか?」


「何?君」


うっ。


つい、前に出ちゃった。


でも、綾ちゃんを傷つけるのは許せないよ。


「す、すぐに削除してください!綾ちゃんを傷つけないでください。綾ちゃんは努力して綺麗にしてるんです」


「綺麗?こいつが?君、頭おかしいんじゃないの?」


「お願いします。綾ちゃんをバカにしないでください!」


「つーか、よくよく見るとこの子可愛くねぇ?」


「本当だ。なぁ、こんなキモイのとつるまないで俺らと遊ぼうよ」


えっ?


私はいきなり男子に腕を掴まれる。


「は、離してください!」


「良いじゃん。行こ?」


「許せねぇ」


ん?


今、聞き覚えのない低い声が後ろから・・・


「その汚い手をどけろ!みっちゃんは渡さない!」


綾ちゃんは私の腕を掴んでた男子のお腹を蹴った。


「てめぇ!」


他の男子が綾ちゃんに向かって走ってきた。


だけど


綾ちゃんは彼を背負い投げした。


せ、背負い投げ!?


「大丈夫か?亮!俊平!てめぇ!」


「ん?あんたも痛い目見せてやろうか?」


綾ちゃん・・・?


「ひっ!」


「あたしの事を馬鹿にするのは構わないけど、みっちゃんをバカにしたのは許せないわ。あんたら。みっちゃんは頭おかしくなんかない!あんたらみたいな腐った人間に言われたくねぇよ」


綾ちゃんの声は低く、冷たい。


「い、行こうぜ!」


彼らは綾ちゃんに恐れをなしたのか、逃げて行った。


「綾ちゃん・・・大丈夫?」


「大丈夫。あたしは気持ち悪がられるの慣れてるし。それよりみっちゃんは大丈夫?」


「う、うん!」


「良かったぁ!あたしなんか庇わなくて良いんだからね!あたしを庇ってみっちゃんが危険な目に遭うなんて嫌よ、あたし!」


綾ちゃんは私を抱きしめ、言う。


「あ、綾ちゃん!?」


「でも、ありがとう。あたしを庇ってくれて。嬉しかった」


「うん・・・」


「さ、行きましょうか」


「あの、綾ちゃん。さっき背負い投げしてたけど・・・」


「あたし、柔道経験者だから。柔道以外にも空手経験もあり。家の方針でね。もうやめたけど。まさか今日役立つとは」


「すごいね」


「やっぱり、あたしがこの格好だと悪目立ちしちゃうわね。あたし、今日ノーメイクだし。みっちゃんまで変な目で見られちゃうわ」


「そ、そんな!私は気にしないよ?綾ちゃんと私服で歩けるの楽しいし!女の子同士みたいで」


「そう?でも、あたしの気が済まないわ。あ!みっちゃん!先にパンケーキの店、行っててもらえる?プリクラは後回し」


「えっ?」


「すぐ行くから!」


「うん!」


私は綾ちゃんに言われ、パンケーキの有名なカフェへ先に行く。


カフェに着いてから20分くらい経つと、急に店内がざわつき始めた。


な、何?


「みっちゃん!」


「えっ!?」


髪を下ろし、黒いジャケットに細身のパンツを履いたモデルみたいな男性が私の真正面の席に。


「あ、綾ちゃん?」


「そう。驚いた?今は男子モードな綾斗くんだよ」


「雰囲気こんなに変わるんだ」


「そ。この姿であいつらボコった方がきまったかなぁ」


「びっくりしちゃった。私的にはあのままでも大丈夫だったのに」


「ねぇ、それって男子バージョンの僕が嫌って事?」


「ち、違うよ!なんか緊張するというか」


「みっちゃんさ、僕がオネエ姿だからめちゃくちゃ油断してたでしょ?」


「へ?」


「今のこの状況、僕はデートだと思ってるよ。陸斗やユイユイより僕はずるいから」


「あ、綾ちゃん?」


綾ちゃんはいきなり私の手を握る。


「僕も男だよ?みっちゃん」


「えっ!?」


綾ちゃんはいきなり私の手の甲にキスをした。


「あ、綾ちゃん!?」


「困ってるね、みっちゃん」


「綾ちゃんが別人すぎて・・・」


口調もオネエじゃない!!


「さっき言ったでしょ?僕が女装してオネエやっているのは父がきっかけ」


「お父さん?」


「厳しい家でね。稽古事はたくさんさせられるし、常に男らしくいろってうるさくてしょっちゅう僕は厳しくしつけられてた。父は昔の父親みたいに暴力でしつけるタイプで。僕自身、柔道とか空手とか好きじゃないのにみっちりやらされた。父は柔道や空手で子供の精神を鍛えさせ、立派な男になるようにしたいっていう体育会系な考え方なんだ」


「辛かったの?」


「うん。ストレスがひどくて。だけど、ある日学校のお遊戯でお姫様役をやる事になってね。ドレスを着たら気分が上がったんだ。家だといつもスーツとかシャツしか着せてもらえなくて。いつも無理して男らしくいなきゃいけなかったから。ドレス着たら気持ちが楽になったんだ。だから、そこから女装を始めた。家の外で化粧して可愛い服着て違う自分になるのが楽しくて。僕は父に合わせて作り出した自分が嫌だったんだ。気弱な性格だったから無理しなきゃいけなかったし」


「綾ちゃん・・・」


「父にバレた時は大変だった。すげぇ殴られて。でも、女装をやめられなくて。まあ、弟が産まれてくれたおかげで父は僕を見放して弟に構うようになったんだけどね」


「そうだったんだ」


「みっちゃんには男子の方のありのままの僕も知ってもらいたかったから話せて良かった。たまにしか見られないレアな男子バージョン綾斗をお送りしたわけだよ」


「大変だったんだね、綾ちゃん」


「ねぇ、みっちゃんは男の方の僕どう思う?」


「えっと。かっこいいし、紳士な雰囲気があるかな?」


「お坊っちゃまだからね、これでも」


「でも、どっちの綾ちゃんも綾ちゃんだと私は思うよ!男子の綾ちゃんは嫌とかないし。どっちの綾ちゃんも好きだよ」


「みっちゃん・・・」


「あ!でも、オネエの方が緊張しないかな」


「みっちゃんがドキドキするならたまには男子モード出しても良いかな」


「えっ?」


「二重人格男子も萌えるでしょ?あたしもよく漫画に出すし」


「綾ちゃん、オネエ出てるよ!?」


「あはは。ごめん。男子モードよりオネエモード率のが高いからつい口調がね。さ、パンケーキ食べよう!」


「う、うん!」


「マンゴーたっぷりのにしようっと」


「わ、私はイチゴづくしにする」


「じゃあ、シェアしよ?みっちゃん」


いつもの綾ちゃんだなぁ。


スイーツに高まるとこは。


「はぁ!美味しかった!次はプリクラね」


「えっ?」


「みっちゃんと撮りたいな!良いでしょ?」


「う、うん」


私達はパンケーキを食べると、プリクラを撮る事に。


確かプリクラって・・・


「みっちゃん、もっとくっついて!」


「う、うん!」


密室だし、かなりくっついてる!?


私は綾ちゃんとプリクラを撮る。


「投げキッスしよ!みっちゃん」


「はい!」


見た目は男子だけど、プリクラになると女子力高い綾ちゃんが出まくりだなぁ。


「ラストのポーズどうしようかなぁ」


「みっちゃん!」


「ん?」


っ!?


シャッターが切られた瞬間、綾ちゃんは私の頬にキスをした。


「あ、あ、綾ちゃん!?」


「どう?漫画に使えそうなシチュ用意してみた」


「あ、ありがとう」


そっか。


綾ちゃんも私の漫画の為にデートっぽくしてるのかな。


なるべくずっと男子の話し方にしてるし。


頬にキスも私の為だよね?


「ま、僕がしたかっただけだけど」


「綾ちゃん?何か言った?」


「ううん。そろそろ帰ろうか。みっちゃん」


「うん!」


プリクラを受け取ると、私達は別れた。


綾ちゃん、きつい過去があったんだなぁ。


プリクラ、手帳に入れておこう。


だけど


翌日。


「おはよ、みっちゃん」


「あ、綾ちゃん!」


今日はオネエだ!


「なーに?あたしをジロジロ見て」


「えっと・・・なんか不思議だなぁと」


「おい、桜木!」


「はい!」


私はいきなり姫島くんに声をかけられる。


「俺とのデートの日程を決めろ!」


「あ、そっか。待って。今、手帳を・・・」


私は鞄から手帳を出す。


すると


「おい、桜木。何か落ちたぞ」


「ん?」


「えっ!?なんだ!?これは!」


姫島くんが拾ったのは昨日のプリクラだった。


手帳に挟んでたから落ちたみたい。


「あーやーとー?」


「なーに?ユイユイ。顔コワーイ!」


「この男、お前だな!?お前だろ!どういうつもりだ!さ、桜木のほっぺにキ・・・」


「あら、あたしは女よ?そんなイケメン知らなーい!」


「てめぇ!ぶっ飛ばす!」


「ユイユイ!?何で椅子を持ち上げているのよ!?」


姫島くんは椅子を持ち上げ、綾ちゃんを睨む。


「おはよ、桜木」


「た、高宮くん!姫島くんが!!」


「結斗、やめろ。椅子で殴られると痛い。綾斗かわいそう」


「てめぇは黙ってろ!」


「もう!ユイユイはほっぺにキスぐらいで騒ぎすぎ。アメリカでは普通よ?挨拶!」


「ここは日本だ!」


「したいならユイユイもすれば良いじゃない。みっちゃんに」


「はぁ?」


「挨拶なんだから、ね?」


「お、俺が桜木に・・・」


「あれれ?ユイユイ、顔真っ赤」


「うっせぇ!カマ野郎!!」


「あぁ?誰がカマ野郎だ、誰が!」


「姫島くん、綾ちゃん!落ち着いて・・・」


「桜木、気にするな。結斗と綾斗は昔っからよくケンカする」


「そ、そうなの?」


「面倒くさいから桜木、ライアスの最新話について語ろう」


「う、うん!高宮くん!」


少しずつだけど、部活の皆と大分仲良くなれてきたなぁ。


嬉しいな!!


「高宮陸斗・・・貴様には負けんぞ。今年こそは!」


ん?


今、誰かの視線を感じた気がするけど気のせいかな?



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