第9話 正直、コンビニを超えている
中池袋公園に隣接しているコンビニは2つある。
1つはファミリー○ート、1つはサン○ス。そしてファ○マには煙草が売っていない代わりに、サン○スには驚くほどの種類の煙草が売っている。
その辺の煙草屋と比べても全く遜色が無いどころか、特殊な煙草で言えば、ここのサン○スの方が大量に置いてある。
まずまず、コンビニではあまりお目にかかれない缶のpeaceや、che、その他様々な煙草が置いてある。この周辺地域では外国人も多くいることから、そういう品揃えになっていたんだろう。
そのせいか、中池袋公園の喫煙所では、ごく稀に、サン○スで買ってきた珍しい煙草を吸う人がいる。
たまたま、煙草が切れたのでマルボロメンソールを購入し、会計を済ませる。
すると、後ろのスーツ男性が
「ガラム」
と一言。
どうやら同僚らしき人が同じ会計で
「ジャルムとブラックデビルも1箱ずつ下さい」
と言い放つ。
どれも普通のコンビニでは売っていない。
というか、銘柄としては知っていたが、吸っている人間は初めて見たぞ。
俺は買ったマルメンを吸うべく、そのまま喫煙所へ。
後続のスーツの男性も喫煙所へやってきた。
ガラムを買った男性が、目の前で封を切る。
赤い箱だ。基本的にガラムはタール数が高いことで有名だ。高級志向でもあるらしい。調べてみると、赤い箱は『ガラム・スーリア・マイルド』というらしく、タールは32㎎。化け物クラスの煙草だ。日本のJT加盟煙草は基本的に、高くても15あたりまでで上限レベルと言ってもいいのだが、ガラムは完全に別格だった。
つまり、この男性はとんでもないタールを吸っている、ヘビースモーカーだということだ。喫味はフィルターが甘めになっており、フルーティーな薫りだ。
吸っているとパチパチ音が鳴るのも特徴だ。
内容本数が16本で470円。少し割高だが、吸ってみるのもいいだろう。
煙がこちらまで流れてきたが、少し線香にも似た匂いだと思ったが、いい匂いだ。
よく顔を見てみると、30歳くらいだろうか?明らかに高級感のあるスーツに身を包んでいた。というか、仕立てたのがどこだか分かったが、恐れ多くて、ここには書けない。
ヒントとしては、国民的ゲームキャラと同じ名が一部入っている、くらいだろう。
そしてもう1人は、ジャルムの封を切った。
こちらも相当にいいスーツを着ていたが、こちらはどこのかは分からなかった。
赤と黒の箱のジャルムは『ジャルム・スーパー・16』と言い、タール数は46㎎。
先ほどのガラムよりもさらに上。もう訳が分からない世界だ。彼らからすると、俺が吸っているマルボロメンソールは可愛いものなんだろう。
このジャルムは少し太めの煙草となっているが、タールの割には吸いやすい(知らないけど)
ガラムと同じく『クレテック』という種類の煙草で、煙草の葉に他の香料を混ぜた物だ。
先述したガラムよりも更にフルーティーさが強く出ている煙草だ。
だが、いきなりここのレベルを吸うのは本当にお勧めしない。
ジャルムには『ブラック』と『メンソール』という1桁台のタールから吸えるバージョンもあるので、吸ってみたい方がいらしたら、そちらの方をお勧めする。
系統の近い高級煙草から、深い香りの煙が流れてくる。
滅多に無いこの機会、受動喫煙しない訳がない。
焼肉屋から流れてくる匂いでご飯を食べるのと似ている。
そんなことをする喫煙者が他にいるかは知らないが、俺みたいなことをするのはお勧めしない(きっと恥ずかしいよ)
ともあれ、なかなかお目にかかれない煙草を見ることができたのは上々だった。
今日の喫煙所教訓【中池袋公園の喫煙所には、たまに珍しい煙草を吸う人が来る】
※この教訓、て書き方、直したほうが良い気がしてならない近頃である。
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