第2話

眠い


目が開かない起きられない


ずっと夢の中にいる


眠い


頭が重い起きられない


ずっと夢の中にいる


眠い


心がまだ起きられない


ずっと夢の中にいる


眠りから目覚めるときのあの感覚


身体と心と


脳と手足と


頭と僕は


ズレて戻って重なって歪んで


記憶なんてものが


夢なんてものが


科学的に証明されてもされなくても


不確かであいまいで


僕はまるで繋がらない映画やアニメや小説


はたまた現実のひと時を過ごしているみたいで


僕は起きられない


ずっと夢の中にいる


身体や脳が起きていても


心や頭が夢の続きを探している


だってまだ


起きたくないから


夢の中にいても現実の夢を見る


だからたまに本当に時々


今ここがどこだか分からなくなる


夢なら早く覚めて


ずっと夢のままがいい


酔いの醒めない心地よさ


急に引き戻されて吐き続ける気持ち悪さ


それがいっしょ


眠らない


眠くない


おはよう


おやすみ




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