人はなぜ時間ものに惹かれるのか?

先月からテレビで時をかける少女が放送された。筒井康隆氏のこの作品、何度も映画化やドラマ化されている。

既に50年近く前の作品なのだが時代設定を変えてやっているわけだ。基本のプロットは未来からやってきた少年と現在の少女とのひとときのめぐり合い。

昔はこのタイムトラベルものは未来に重点を置いた作品だと思っていたが、それは間違いで過去であった。

未来はこれから訪れるもの、過去はもうもどらないもの。


考えれば多くの時間ものといわれる作品は過去に重きを置いている。

なぜなら時間ものの最大のルール、過去の歴史を変えてはならない、これがストーリーの背骨となってるからだ。


例えば過去に戻って自分の母親と父親の結婚を妨害した場合、自分は生まれてこない。


そうすると歴史が全く変わってしまうわけである。

時間ものはもし歴史を変えるようなことをした場合どう対処するのか?最終的に歴史はどうつじつま合わせするのかこれも見せ場である。


なぜ人は時間ものに惹かれるのか

それは自分の輝いてた時代を過去に求めてしまうからであろう。

若く感受性の豊かな時代に帰りたいという気持ちは誰にもある。


しかし現在手にしたものを我々は捨てることができるだろうか?

答えは明らかだ。

そんなジレンマが拍車をかける。


過去を振り返るのは決して悪くない。

それは反省という意味でもこれからの生き方のお手本なのかもしれない。



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