第8回 スタッフの真の敵はクレーマーじゃなくて外国人



 色々ユーザーの問題行動を指摘してきましたが、正直言ってまだ対処できるのでいいんです。

 一番怖いのは、日本人クレーマーより外国人です!

 彼らはクレーマーよりタチが悪くて、何より話が通じないんです。

 言語って意味もありますが、それ以外にもなんですよねぇ…。

 もしここを利用されている外国人の方がいらっしゃったら本当に申し訳ないですが、でも事実なので受け止めてくれると嬉しいです。


 では何故タチが悪いのか。

 これは接客していて感じたのですが、「自分は何も間違っていない」という考えをお持ちになっている外国人が非常に多いと思います。

 料金関係で苦情を言いに来る方が多いんですが、大体が――


「スマホ何もしていないのに高い。安くしろ」


 と言ってきます。

 高くなるのは原因がありますし、ショップでもある程度情報は開けます。

 見てみると通話料が高かったりしますので、それを伝えてあげると――


「嘘だ、私は使っていない。だから安くしろ」


 の一点張り。

 こうなると話は一切聞いてくれないのです!

 終いには自分の国だとこうだったとか話を引っ張り出してくるので、よくわからん状態になります。ここは日本だって言っても自分の国を話に持ち出してくる、あまり理解出来ません。

 後、大抵の人は集団で来店されます。

 自分が不利になると取り囲むんです、スタッフを。

 筋肉ボンボンマッチョマンで黒人が取り囲むんです、私を!

 失礼な言い方でしょうが、めっちゃくちゃ怖いんですよ……。

 どうにかして自分の言い分を突き通してもらおうと、法律ギリギリの範囲で詰め寄ってくる人すらいます。それで泣き出してしまった女性スタッフがいるほどです、プレッシャーは半端じゃないです。そこまで行ったら流石に警察を呼びますけどね。


 また、外国人の新規契約には細心の注意を払います。

 今外国人の新規契約の受付基準はかなり厳しいものになっています。転売やらなにやら色々してくれちゃうおかげですね。

 もちろん彼らもそれは承知なのでしょう、あの手この手で何とか契約しようと頑張るんですけど、スタッフも頑張って説得します。

 では、何処の国の人が一番タチ悪いか?

 答えは簡単、中国人です。

 中国人は集団で来店し、全員で新規登録します。

 その中で一人でも出来る人間がいたら、一気に契約出来る台数までその一人の名義で契約していきます。その数日後に謎の解約。

 わかりやすいですね、これは転売している証拠です。

 今中国は、諸事情でiphone販売がされていない国です。

 ですが、それでもiphoneを喉から手が出るくらい欲しがっている人が多いのです。そこに目をつけたのは転売屋。何と、25万円というぶっ飛んだ金額で販売しているんです。でも中国は今バブル真っ最中、即完売するらしいですよ。

 それに中国には、キャリアロックされている機種も改造する事で、SIMフリー機種へ変える業者がいるようでして、どのキャリアでも関係ないみたいです。

 彼らはとにかくiphoneを買い揃えて分割にし、そして解約して分割金は知らぬ存ぜぬで未払いに。そりゃ外国人の審査が年々厳しくなっても仕方ないでしょって思いますね。もちろんそういう事をするのは中国人だけでないとだけ付け加えますが、中国人が圧倒的に多いのも事実です。

 どれ位多いかというと、<こういう集団が来たら断れ>という情報がショップ間で流れる場合があるのですが、ほぼ中国人です。それ位あからさまに酷い契約をしていきます。


 まだ審査がゆるい時は、外国人の方は価値を感じてくれたらすぐに購入してくれるので、スタッフもこぞって「俺がやる!」状態でした。でも今となっては確認なども面倒なので、スタッフも嫌な存在にはなってしまいました。

 もちろんですが、外国人の中にもすごく素敵なお客様がいらっしゃいます。私目当てで来店してくれる方もとても話が通じて、こちらのルールも説明すると納得してくれる、非常に人間が出来ている尊敬できる方なのです。

 ですが、その尊敬を霞ませる位、他の外国人が酷い。誰でも苦手意識を持ってしまうでしょう。


 違法契約はスタッフ自身も逮捕される場合があります。

 故に、外国人相手にはスタッフもだめなものはダメと押し通す感じで接客をしています。「成績にもなるし、まっ、いっか!」で通らないのです。

 最近スタッフが逮捕される等というニュースが流れますが、一歩間違えたら明日は我が身なのです。


 ……俺も気を付けないとな。

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