相性

O型と私

 私が今まで好きになった人は、全員がO型だ。

 もちろん、

「え? あなたってO型なの? じゃあ好きになろっと」

 なんて頭のイカレた理由で好きな人を決めたりはしない。あくまでも、好きな人がたまたまO型だっただけだ。


 私の中で、『B型はバカのB』だが、『O型は大雑把のO』だという認識がある。割と一般的に言われている表現なので、見聞きしたことがあるかもしれない。

 このエッセイはあくまでB型に焦点をあてたものなので、B型から見たO型という意味で語らせていただく。

 今まで同様主観的で一方的な体験でしか表現するつもりはないので、寛容な気持ちで読んでいただきたい。

 

 B型は自己中心で、O型はマイペース。同じような言葉に見えるかもしてないが、B型は周囲を巻き込むのに対し、O型は自分自身が楽しめればそれでいいい。

 O型がB型と付き合いやすいのは、来るものを拒まず、特に深入りもしてこないからだ。


 私はかまってほしい。結婚して十年以上経っているが、今でも結婚前のようにラブラブな生活をしていと思っている。

 そんな私を旦那はおざなりに扱う。この台詞では冷え切った夫婦関係に思うかもしれないが、そうではない。

 読書中の旦那にのしかかり、「ヒマだ、かまって」と言うと、「はいはい」と言って頭をひと撫でする。ここまでは優しい旦那様だ。

 すぐに目線は本へと戻り、挙句の果てには「重い、邪魔だよ」と言う。旦那の中では頭ひと撫でで、すっかり『かまってあげた』ことになっているのだ。

 これのどこが相性がよいのか。

 B型には餌を与えすぎてはいけないのだ。いつだって腹ペコのB型は、あるだけ餌を食べすぎてしまい、その味覚に慣れ、もっと美味しいものをと要求をエスカレートしていく。

 O型のいいところは、『許せる』ところだ。

 私は基本的に、自分の思い通りに事が進まないとイライラする。けれど、旦那に拒否されても、腹が立たないのだ。もちろん、怒ったフリは必ずするが。

 自分の行動が突飛なことは、自分自身よく知っている。それについて心配されても迷惑だし、頭ごなしに叱られるのもたまったもんじゃない。お前に何がわかると、私の中の天邪鬼が暴れまわるのだ。

 けれど、旦那は私の行動など心底どうでもいいと思っている。興味がないのだ。やれともやるなとも絶対に言わないのだ。

 この行動は私にとって、『許されている』ように感じる。

 私は許されているから、旦那を許せるのだ。


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