第3話エッセイを書いている人へ

はろはろろん。


どうも。我ですよ。


ご無沙汰してました、我です。


アレ?どうしたんです?


何だか浮かない顔しちゃって。その顔は湿気が不快だとか、気温がいきなり暑くなり過ぎて困ってるとかそういう顔じゃなさそう。


ええ?放っておいてくれ?


ふふふん。あのですねえ。


そんな事言われて放っておけるヤツがいるもんですか。


「放っておいてくれ」って言うのはですね、「話を聞いてくれ」って言葉と同義語だと思ってますよ我は。


さあ。いい加減観念してください。


なんです?


エッセイ?


ああ、あなたの書いてるあのエッセイね。


そうそうそう。もちろん知ってますよ。我もちょくちょく読んでるから。


アレがどうしたんですか?


ええ??


思ってたより反響が無いからもう書くの止めようと思ってる?


へえ。そうなんだ。


いやいや。まあそうなんだ。


え?引き留めないのかって?


やけにあっさりし過ぎじゃないかって?


いやそりゃあ残念ですよ。我は好きだからね、あなたのエッセイ。


でもあなたが止めたいって言ってるのを無理に書かせてもそれは絶対面白い物にはならないので。そんな野暮な事は言いませんよ。


でもねえ。本音を言うと寂しいかも。


なんだか、せっかく仲良くなった友達が何処か遠くに行ってしまう様な気分。


いえね、エッセイって同じ文章でも小説とは少し違うじゃないですか。


我が思うに小説もエッセイも書いてる人の側面を文章にしたものなんだけど、エッセイの方が小説よりも作者との距離を近くに感じ易いというか。


書いてる人の日常生活を垣間見える。エッセイってそういうものじゃないかな。


そんな風に感じて読んでいるのですよ我は。


あなたのエッセイを読んで、あなたの日常や考え方に触れて。まるであなたと友達になった様な気がしていたんだよね。


それで、その友達が最近何故か日常を更新しないので心配になって様子を見に来たというワケ。


我の勘は当たったね。


最近


「こんなエッセイ読んでる人なんかいるんですかね?」


とか


「おーい!誰かいますか?」


そういう呼びかけ的な文章が目立っていたんでね。


もちろんちゃんと読んでますよ。


まあエッセイって往々にしてそこまでド派手な展開があるワケでもないからね。ちょっと反応し辛い時もあるかな。なんだか内容に対して大袈裟になっちゃう気がしてさ。もちろん例外はあるにしても、大体は日々の事だったりちょっとした自分の意見だったり。そういう事に心の中で「素敵だなあ」「解るなあ」って呟くことはあってもいちいち本人に伝えてくれる人はそんなに多くないと思う。もちろんそういう人がいてくれたらそれはそれで素晴らしいことだけどね。


あなたのエッセイは面白いよ。


正直言って、冒険やドラマティックな展開を求めてる人には少し物足りない内容かもしれない。そりゃあね。でもあなたエッセイにはあなたのエッセイの魅力がある。


のんびりとした展開。穏やかな文体。時々何かに意見する時だけは少しだけ声が大きくなる。日常のどんなに小さな事にも真剣に向き合い、目で見て耳で聞いて、ちゃんと頭で考えたあなたの意見を文章にしてる。まるで目の前の人に語りかける様な書き方が、我は結構好きだったりするね。それがあなたのエッセイ。


食いしん坊だったり、やる気がなかったり。感動してたり、アクティブだったり。あなたの色々な表情が見れて、我はとっても楽しかったよ。


文章で生活を表現できる。それって素敵だなって、我は思う。


まあ時々は誰かに反応してもらいたくなる気持ちも解るよ。声を出してるんだから、当たり前だよね。


応えて欲しい、ただそれだけなんだよね。


でもさ。よく見てみなよ。


あなたのエッセイのフォロワー。


6人もいてくれてるじゃない。


まあ実情はどうだか分からないけど、この数なら少なくとも3人はあなたのエッセイが更新されるのを待ってくれている。


それは、続ける理由としては十分過ぎる程だと我は思うけどね。


だからもし考え直してくれるなら、このまま細々とでも良いから続けて欲しい。


無理にとは言わない。


我は思うけど、日常エッセイに終わりなんてない。


あなたの生活の断片その物なんだから。


あなたの人生が続く限り、あなたのエッセイは終わらないよ。


もしくは一旦ここで止めても良いと思う。だけどまたいつか、必ず戻って来て元気な姿を見せて欲しい。


我はいつまでも、あなたを待っているから。


あなたの人生の続きを、いつまでも待っているから。

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