第23話 『白い家と黒い家』そのⅠ

     『白い家と黒い家』そのⅠ


 『みなさん、こんばんは。“白い家”こと“白龍神”です。前の

話で西脇店長が皆さんに話そうとしていたこの“白い家”が完成す

るまで、いや、今の家になるまでのお話を西脇店長ではなく、その

当事者と言いますか、深く関わった人物に登場していただきまして

進めたいと思います。ただし、この話は少し長くなりますから、い

くつかに分けてお話を進めさせていただきます。が、一話は必ず読

み切って下さいね。途中でやめたりは決してしないで下さい。何が

起きても私は責任を負いかねますから宜しくね。うふふ。

 そう、そのキーとなる人物は、滝くんの先輩である黒川竜司とい

う人です。まずは、この黒川くんと白い家のオーナーである藤倉さ

んとの出会いからお話ししなければなりませんね。そして、この

“白い家”と私との関係も少しずつお話いたしましょう。もう一度

言います。一話毎は必ず全て最後までお読み下さいね。決して途中

でおやめならないように・・・・・。

 では、後ほどにお目にかかりましょう。何もなければのことです

が・・・ムフフ。』



 俺は、大学の3年。学生生活にも退屈をして暇を持て余していた

ころである。親友と地方の古い家や屋敷の調査をするアルバイトを

している時だった。


 「お~い。黒川。この家じゃないのか?先生が先に行ってろと言

っていたのは。」

 「あぁ、そうだな。何かすごく古いな。それにバカデカいぞ。幽

霊屋敷じゃないだろうな。山川、お前先には行って見ろよ。」

 「何故だよ。一緒に入ろうぜ。先生がもうすぐ着くから状況を把

握しておかないとね。」

 「なっ。今回のバイトはやめようぜ。何か嫌な予感がして来た。

頭が重い・・・。」

 「そっか。黒川。お前ちょっと変わっているからな。何か霊感の

ようなものを持っているんじゃないのか?前も同じようなことがあ

っただろう。あの時は急に家が崩れたんだよな。お前に止められな

きゃ俺はあの世に行っていたところだった・・・じゃ、入らずに表

で待っていようか。庭も広いしひと回りしてみようか?」

 「だな。その方が良さそうだ。どうも、嫌な気分だ。」

 

 そして、歩き始めた山川と俺は、広い庭を向かって右から回り始

めた。だが、どうも、誰かに見られている。いや、見つめられてい

るような気がする。それも、1人や2人じゃない、無数の目や視線

を感じられる。それは、この家のあらゆる窓から、庭の木や草の影

からも感じる。山川は何も感じないようだが、確かに誰かが居る。

間違いない・・・。

 俺は、幼いころに事故に会ってから、見てはならないもの、感じ

てはならないものを全て見て感じるようになっていた。今では慣れ

てしまっているが、やはり気持ちの良いものじゃない。この親友の

山川だけは理解してくれるが他の連中は気味悪がって、俺とは距離

を置くようになっている。しかし、俺だけが見たり聞こえたりそし

て、感じたりするのだろう。不公平だ。他の連中も体験してほしい

よな。そう、あなたの後ろにも、目の前にも、誰か居るよ。見られ

ているよ・・・。

 それにしても、この庭は広いなあ~。しっかり手入れをすれば素

晴らしく美しい庭だろうな。ここの住人の心を癒していたんだろう

ね。何か、ここでの暮らしが感じ取れてしまう。


 「お~い、黒川。ここにメチャメチャ沢山の白い小石が敷き詰め

られているぞ。雨や枯葉で汚れてはいるが良い石じゃないのか?お

前だったら建築学科だからわかるだろう?それに、この周りの苔も

いろいろな種類があるな。この家の持ち主はかなりこの庭には拘り

があったんだろうな。でも、どうしてこの家を手放したんだろう。」

 「そうだな。少し手入れをすれば十分に住めるだろうし、これだ

けの庭の材を集めるとなるとかなりの資金が必要だな。この家その

ものも良い材を使っているようだし、このまま放置して朽ちて行く

のは惜しいよな。どこかに移築してもいいと思うけれど。」

 「そうだ。確か、先生は言っていたけど、この家の調査を依頼し

てきた人は、この家を丸ごと購入する予定だそうだ。今日、その人

たちも一緒に来るらしい。これだけのデカい家と広い庭の材となる

とかなりの家が建築できるぞ。特に、ここのインテリアには興味が

あるね。」

 「アハ。山川、お前はインテリアデザインを専攻していたな。外

より中の方が興味があるよな。確か、家具や小物なんかもそのまま

だと先生は言っていたよな。しかし、この家は本当に大きいなぁ~。

3階建てか。家というより屋敷だね。何人住んでいたのだろう。」

 「だな。家政婦さんとか専属のシェフなんかも居たんだろうな。

何年ほど経っているんだろう。あっ、黒川。あれなんだろう?何か

石を積み上げられているし、その周りだけ綺麗に掃除をされている

ようだ・・・。」

 「ん?何かな?文字のようなものが彫られているぞ。・・・あっ。

頭が痛い。息も苦しい。山川。何か知らないけれどあまり近付かな

い方がいいぞ。危険な臭いがする。」


 そう、この石積みを見つけてしまったのが悪かった。・・・山川

は何も感じていないようだが、俺はそこに居られないほど苦しかっ

た。まさか、そんなことに関わるとは思いもしなかった・・・。


 「おい、山川。あまり近付かない方がいいぞ。俺はもう無理。」

 「ほう。黒川。この石積みは何か石碑のようなものじゃないのか

な。この文字は何と書いてあるのかな?え~っと、よく見えないな

ぁ~。ちょっと着いている苔を剥がしてみよう。・・・」

 「やめろ!触るな!」

 「ん?あ~ぁ、薄くなっているが何か書いてあるぞ。“黒”と

“龍”か・・・その下は良く見えないな。“黒龍”ってなんだ?こ

こで飼われていた犬かなんかなのかな?だとしたら、すごく大きな

墓だな。」

 

 山川がその石を両手で掴んで動かそうとした時、すごい突風が吹

いてきた。まるで、動かすなと言っているようで。山川に何もなけ

ればいいが・・・こいつは、考える前に行動するタイプだからな。

そういえば、この石碑のようなものは、この土地の北東の方角に据

えられているな。家相で言えば北東は鬼門の方角。やっぱり、これ

には触れない方が良かったかも・・・。何かからを守っているのか。

それとも、何かを封印しているのかな。あ~ぁ。山川のやつ、上に

乗っている石を動かしてしまった。知らんぞ俺は・・・。


 「黒川。これ結構重いぞ。1センチほどしか動かないな。この石

も買うのかなぁ。動かした時何か変な気分だった。アハ。」

 「おい、大丈夫か?何かわからんが、この石はこの家の鬼門の方

角に置いてあるぞ。気軽に触らない方が良いんじゃないのか。なん

ともないか?」

 「ああ、大丈夫だ。ん?鬼門?おいおい、それを早く言ってくれ

よ。何か気持ちが悪くなってきたじゃないか。黒川。お前も触って

おいてくれよ。祟りがあったら半分ずつになるからな。エヘへへ。」

 「バカか、お前は。こんなのは最初に触ったヤツが祟られるのに

決まっているだろ。」


 と言いながら、俺も興味があったので少し触ってみた。


 「あっ!」

 「ん?どうした黒川!顔が変わったぞ。キツイ目付きになってい

るぞ。・・・オイ!コラ!どうした?」

 

 その時、俺は何があったのかわからなかったが、目の前が急に暗

くなって、その向こうに誰かが居た。はっきりとした目が2つこち

らを見ていた。山川に顔を叩かれたので我に返ったが何かに引き込

まれそうになった。


 「ふ~。山川、ありがとう。ビックリした。」

 「そっか。良かった。お前、目がキツクなって飛んでいたぞ。今

は元に戻ったようだが、ちょっとヤバイな、この家は・・・」

 「アハ。お前みたいな鈍感なヤツでもそう感じるのか?じゃ、こ

の家はかなり怖いな。」

 「黒川が言った通り、今回のバイトはやめようや。インテリアに

は興味あるけど、中には入りたくない。いや、入ってはいけないよ

うな気がする。もっと、ヤバイことがありそうだよ。・・・

 おい、聞いてんのかよ、黒川。竜司さ~ん。コラ!」

 「あっ。悪い。聴こえてなかった。・・・というより、別の声が

聞こえてきた。よく聞き取れなかったが“ダレダオマエハ”ってい

うような声だったな。」

 「え~。ヤバイ。帰ろう、黒川。帰ろうよ。ちびりそう。」


 確かに聴こえた。太く、地の底から叫んでいるような声だった。

いったいこの家、いや、この屋敷は、土地は何なんだ。何かわから

ないが、変に興味が沸いてきた。誰かに呼ばれているような、引き

寄せられているような気がする。山川はかなりビビっているようだ

が、俺はさっきの頭痛や息苦しさも消えてしまって、早く中に入り

たくなっている。何故?


 「お~い。お前たち。もう来ていたのか。」

 「あっ、先生。おはようございます。つい30分程前に着きまし

た。ちょっと庭を見ていました。」

 「先生、久しぶりです。この前の調査では大変お世話になりまし

た。」

 「うん。黒川くん、山川くん、元気そうだね。前の調査の時は黒

川くんに助けられたなぁ。危なく山川くんと私はあの世行きだった

ね。アハ。今日は、お客さんを2人お連れしたよ。紹介するね。

 こちらが、藤倉さんと言って、この家を購入しようと考えられて

いるかただ。そして、隣が私の古い友人で東山というが、仕事は、

このような古い建材や庭材などの調査と売買をしている。お2人と

もに建築にはかなり造詣が深いから勉強になるよ。アハハハ。」

 「あ~ぁ。おじさん。弘おじさん。お久しぶりです。優司です。

こんなところで会えるとは・・・」

 「おっ。優司か。ハハハ。久しぶりだな。そっか、お前も瀬山先

生のゼミを聴講していたのか。それに、バイトもやっていたのか・

・・。」

 「えっ。藤倉さん。この山川とはお知り合いだったのですか?」

 「ええ。私の妹の息子です。いわゆる、私の甥っ子ですね。でも、

このバイトをやっているとは・・・お前にそんな根性があったのか。

これがバレたら順子に叱られるぞ。もっと安定したバイトをやれっ

てな。アハハハ。」

 「おじさん。内緒にしておいて下さい。このバイトちょっとヤバ

イところもあるけど、実入りはすごくいいんですから。だけど、今

日のバイト代はおじさんからもらうのですよね。ちょっと割り増し

でお願いします。エヘへ。」

 「ん?何で?」

 「すぐにわかりますが、この家というか、屋敷はヤバイですよ。

普通じゃないですよ・・・。あっ、先生。すみません。こんなこと

を言ったら商いができませんよね。」

 「アハハハ。商いじゃないよ。古い建築物の調査だよ。その費用

を私が援助しているんだよ。それに、全てわかっていて購入するつ

もりだからな。優司、心配するな。全て先生から聞いている。」

 「えっ、先生。この家のこと全部調査済みですか?じゃ、庭にあ

る石碑もご存知なんですか?どうして俺たちを呼んだんですか?」

 「アハ。黒川くん。調査済みと言っても、実際にここに来たのは

今日が初めてだし、全て、この地の噂話や役所のある資料での調査

だからね。やっぱり現場をしっかりと観ておかないとね。」

 「役所の資料ということは、この屋敷はかなり古いのですね?何

年経っていますか?」

 「そうだね。はっきりしたことはわかっていないが、資料ではや

たら転売がされているから、多分、150年から180年くらいの

前で、幕末の黒船来航のころかな。いや、もう少し前かもわからん

がね。ここの建材を観ないとわからないなあ。ただね、この家の材

は、どうも使い回しをされていたようで、いわゆる、再生材が多く

使用されているんだよ。いろいろな所から持ち込まれてようだね。

300年以上前のものもあると思うね。まっ、藤倉さんたちはそれ

が狙いのようだがね。」

 「アハハハ。その通りですよ、先生。今度建てようとしている家

は、全てじゃないけれど、古い再生材を中心に使おうとしています。

建物や庭に使われていた材をもう一度蘇らせようと思うのです。も

ったいないという発想じゃありませんよ。大切にするということで

す。その材たちにも生きてきた歴史があり、まだまだ生きる権利は

ありますからね。」

 「うんうん。その通りですよ。藤倉さんの言う通り。だから私は、

この家を紹介したいのです。じゃ、中に入りましょうか。」

 「ん?ちょっと待ってください。黒川くんと言ったね。それに優

司もだけど、庭で何かあったのか?ちょっとこっちへ・・・。」

 「えっ、何でわかるの?おじさん。」

 「そっ、どうして庭で何かあったとわかるのですか?」

 「やっぱり。・・・2人とも顔が変だぞ。ちょっと後ろを向いて、

頭を軽く下げなさい。前で手を組んで。静かにゆっくりと息を吸っ

て。そして、ゆっくり吐いて~。」


 と言いながら、藤倉さんは俺たちの背中を3度叩かれた。すると、

何か身体から抜け出たようで、すごく気分が良くなったようだ。

 あぁ、スッキリしたぁ~。


 「よし。これでいいね。じゃ、中に入ろうか。」

 「え~、なんか身が軽い。アハ。おじさん、何をやったの?」

 「ん?簡単な除霊だよ。2人とも何かに入り込まれているようだ

ったからね。特に、優司、お前は危ないところだったぞ。このまま、

中に入っていたら出て来れなくなったかもわからないぞ。アハハハ。

 「え~。ヤバイ。俺、やっぱり帰る。」

 「山川、今更何を言っているんだよ。お前のおじさんも一緒だか

ら大丈夫だ。何かあったら藤倉さんは特殊な力をお持ちのようだし

ね。」

 「・・・わかったよ。」

 「あっ、入る前に、君たちが観ていた石碑に案内してくれるかな。

ちょっと気になるから、先に観ておこうか。」

 「は~い。」


 「こちらです。ん?先生、どうかしましたか?」

 「これは・・・この家なのか、土地なのかわからないけれど、3

00年前どころか、その倍、いや、1000年近く経つようだ。何

かありそうな所ですね。この石碑で、多分、“龍神”を封印してい

るものじゃないかな。刻まれている文字はかなり昔の書体のように

見えるが、古すぎる。それに、“黒龍”と彫られている下には、お

そらく“神”でね。そして、下に敷かれている石は竜の形が残って

いるよ。ん?誰か動かしたのか?山川くんだな。」

 「アハ。すみません。つい興味があって、触ってしまいました。」

 「そうか。それでわかったね。黒川くんと優司が、これに触れた

んだね。その時に何か起らなかったか?」

 「ああ、そういえば突風が吹いて、そして、黒川が何か見たって

言っていたな。何だっけ?」

 「う・・・もう忘れたのか、山川。暗闇に目が2つだよ。それに

“ダレダオマエハ”という声も聞こえてきました。その後は頭痛や

息苦しさが消えて何もなかったのですが。」

 「その頭痛や息苦しさは、近づくなという忠告だよ。それが消え

たということは、とりつかれたということだね。でも、軽くとりつ

かれていただけだから、さっきの除霊ですぐに立ち去ったが・・・

この家や庭には沢山の霊や魂が居るね。すごく多いよ、これは。

 ん?ちょっと見て。向こうの隅っこにも石が積まれているね。」


 そう言いながら藤倉さんは、スーッとその石の前に立たれた。い

つの間にそこまで行かれたのだろう。音もしなかったような気がす

る。この人はいったい何者なんだ。後で山川に尋ねてみよう。


 「やっぱり、ここにも同じようは石碑がありますね。先生、この

文字は読めますか?なんと彫られていますか?」

 「ん~。多分、“白龍神”だね。さっきの石碑が北東だとしたら、

これは北西に置かれているね。

 あっ、そうか。“白龍”は大昔から西方を守る神として、崇めら

れていたんだよ。その石碑だね。・・・じゃさっきの“黒龍”とは

何だろう。白に対して黒。真逆のように感じるがね。それに、黒の

方は鬼門の方角である北東に置かれていたから、この白とはやはり

逆の位置。何やら対峙しているような気がしますね。

 藤倉さん、申し訳ございません。こんな物件を紹介してしまって。

もう中止して帰りましょうか?」

 「いや。何やら面白くなって来ましたね。この庭を一回りしたら

中に入って見ましょうか。アハハハ。

 おい、優司。一緒に入れよ。」

 「え~っ・・・」

 「あの~。俺は外で待っていますから。いいですよね?こういう

のは苦手なんですよ。藤倉さん、いいですよね。」

 「ダメ!東山くん。一緒に来なさい。君に依頼した物件なんだか

ら、最後までしっかりと案内して下さい。アハハハ。」

 「は~い。了解です。藤倉さん。俺から離れないで下さいね。・

・・」


 「じゃ、瀬山先生、みんな、入りましょうか。確か照明は点灯し

なかったのですね。各窓が殆ど開いているし、懐中電灯もあるから

大丈夫ですか。でも、3階まで観るのは今日一日かかりそうですね。

各材のチェックもしないといけませんから結構時間が必要ですね。」

 「そうですね。それじゃこの玄関から入りましょうか。この玄関

はかなり広いようですね。この平面図を見ると10畳くらいはあり

そうです。一応、管理人が掃除をしてくれていますが、足元には気

を付けてください。薄暗いようですから。」

 「瀬山先生、10畳は土間部分だけの広さですか?広いですね。」

 「そうだよ。山川くんはインテリアに興味があったんだったね。

じゃ、しっかり観ておいてね。後でレポートを提出してくれる?ア

ハハハ。」

 「えっ~・・・。」

 「うん。それが良いな。参考になるよ。優司、頼む。」

 「じゃ、建物そのものは、黒川くんにお願いしようか。アハ。」

 「えっ。俺も?先生、それってバイト代とは別の経費ということ

でお願いします。エヘへ。」

 「いいよ。私が出しましょう。」

 「ありがとう。おじさん。」

 「すみません。藤倉さん。その代りしっかり観させて頂きます。」

 「うんうん。黒川くん、優司、頼むね。」

 「じゃ、私から入ります。」


 そして、瀬山先生を先頭に5人が順番に入ろうとした時、どうも

中から手招きされているような、いや、“いらっしゃいませ”と言

われているような気がする。この藤倉という人はニコニコしながら

入って行かれるがどういう人物なんだろう?

 でも、さっきの石碑の“白龍”と“黒龍”の名前がすごく気にな

る。かなり、怪しいところ来てしまったのではないだろうか・・・。

 えっ。入ろうとしているのは、確か、5人だったよな。何かおか

しい・・・もう2人一緒に入ってきたような気がする。この玄関土

間はかなり広いが薄暗いからよくわからないけれど、もう2人居る。

だれ?

 ん?藤倉さんも気付いているようだ。どこだ。どこに居る。

 う~。俺の真横に息遣いを感じる。ヤバイ!こっちを向いている

ような気がする。あ~ぁ、脚が動かない・・・。

 あなたは、家に入る時にもう1人誰かが一緒に入って来たことは

ありませんか?それは、だれ?


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る