第5話 おもむろに本が読めなくなる

話は前後する。

まだ在籍中の8月1日。

メンタルヘルス科の通院日だった。

そこで初めて、出勤に対してドクターストップが入る。

鬱を発症してから、実に2か月後のことだった。


ドクターストップはとりあえず次回の受診日まで、とのことだったので、実質3週間の夏休みだ。

次回の診察結果によっては、夏休み延長の可能性もあったし、実際延長した結果、今に至るわけだが。


それでもせっかくの夏休みなので、有意義に使いたいとは思った。

とはいえ、電車に乗ることを考えるだけでもドキドキするので、どこまで有意義に使えるかは未知数。


あと、本が読めなくなった。

今まで読んだことがあって、内容を覚えているものなら大丈夫だけど、読んだことがないものは、日本語で書いてあれば文字は読めるけど、理解ができないのだ。

なんか、何が書いてあるのか、判らない。


因みにこれは、小説に限らず、漫画も同じ。

だったのだけど、何故かTwitterは大丈夫。

多分140文字で完結するからかなって思ってる。

実際、複数回に分かれてる長いツイートは苦痛だし。

ってことは、限界値は140文字なのか。


2週間前も、うつ状態の診断は出ていたけど、全然症状がマシと言うか、本はまだ読めていたから。

まさか2週間で、こんなになるなんて、思っていなかった。

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