ことばのさかな

言葉です。


私の中で、息をしている言葉です。


片付ける言葉は、好きではありません。


説明とか、解説とかも少し違います。


魚でしょうか。


私の中にある釣堀から、


言葉の魚を釣り上げて、


そのまま真っ白い紙の上に、落としました。


びちびちと、はねています。


泥臭いかも知れません。


地味な魚です。鮮やかな熱帯魚ではないんです。


時がたてば、死んでしまうかも知れませんが、


今、この瞬間は生きています。


生きていますから、光っています。


ぬらぬらとした、銀色の鱗に、朝日が反射します。


その瞬間に、私の泥臭い地味な魚が、虹色に輝くのです。


誰も見ていなくても、


びったん、ばったんと、


水をはねて踊りながら、


息絶えるまで必死になって、輝いているのです。



---

この詩も、結構自分では気に入ってます。

うごきがあって、いいなと自画自賛。

あらすじには、こんなことを書いていました。

「言葉に対する思いのようなものです。

自分の中にある言葉は、地味で泥臭い魚です。でも、意識の外から何かがやってきて、私の魚を虹色に輝かせてくれます。」

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