少年時代
第1話 親父の背中
「さぁ、最後の直線ベストジョッキーと鷹先後ろから追い上げにかかる。先頭はスピードスザク2番手との距離は、およそ3馬身。逃げる逃げるスピードスザク、ベストジョッキーは只今3番手、残り200mベストジョッキーまだ伸びる、ベストジョッキー2番手まで上がってきた、スピードスザクとの差は1馬身程、残り100m。
さぁ、二頭の競り合いだ!」
「ゴ〜〜ル」熱気がピークに達した瞬間に、レースは終了した。
「どっちが、勝ったのでしょうか写真判定に持ち込まれました。」会場がどよめいているものの静けさが辺りを包み込んでいる。
10分後
「写真判定が、終わりました。有馬記念を制したのはベストジョッキーです! スピードスザクとの差は鼻差です! 大接戦を勝利したのはベストジョッキーと鷹先ジョッキーでした!
ベストジョッキーと鷹先ジョッキーは、有終の美を、飾りましたね!」
「これからは、鷹先ジョッキーは、調教師としてベストジョッキーは、種牡馬として! 活躍する馬を排出してくれるのを待つばかりですね!」
「本当そうですよね!」
「鷹先ジョッキー今のお気持ちは?」
「これからは、調教師として頑張っていきたいです!」とキリッとした目つきで答えたスポーツ刈りの30代後半の男性は、主人公の父親鷹先優馬だ。
「ありがとうございます」
鷹先優馬の有終の美から3年後
「俺の夢、6年2組鷹先宗馬。
俺は、親父みたいな凄いジョッキーになるのが夢です。親父の騎手時代は天才騎手と言われていた程凄い騎手でした。
そんな父に憧れて俺は、スゲー騎手になるのが夢です。
親父の厩舎の専属騎手として親父の育てた馬でダービーを、勝つのが目標です。
中学校では、今までやってきた馬術を続けたいと思っています。」
パチパチパチ
卒業式後
「どでかい夢を、持ってるな宗馬!」
「夢は、どでかくなきゃ意味無いんだよ!」
「そうか、頑張れよ!」
それから1ヶ月
中学の入学式
「1年A組14番鷹先宗馬」
「はい!」父親譲りのキリッとした目のどこか幼い感じのするこの少年が、主人公の鷹先宗馬だ。
ざわざわ
「また同じクラスだね!」と言ってきたのは凛とした大人びた顔立ちに長い黒髪が似合う宗馬の幼馴染の本間愛莉だった。
「そうだね!4年連続じゃん」
「まぁ、中学でも優しくしてね〜」嬉しげに言った。
「小学校の時に優しくしてたか?」かしげながら言った
「ちょっとなによそれ〜」
「わりーわりー」
キーンコーンカーンコーン
「終わったー、早速乗馬クラブ行こー」
「私も行きたい!」と唐突に愛莉が言ってきた
「はぁー?」
「私も馬術始めようかと思ってるんだ!」
「えっまじで! やっと馬の良さわかってくれたか〜。じゃあ一緒行こーぜ」
「うん!」
「てか? もうやるって決めたの?」
「親はいいよって言ってくれた! 馬具も高いけど頑張るならいいよって。だから、今日は見学なんだ」
「そうなの」
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