保育士はつらいよ。日本一過酷な職場に舞い降りた魔王

ゲームの世界で勇者に倒された魔王アレスが、現代の保育園に務める保育士の女性・百合先生へと憑依して巻き起こるドタバタ騒動が面白い。

現代の常識が欠けているアレスにとっては、すべてが理解不能で面倒なことだらけで、性格が豹変してしまった百合先生(アレス)の補佐として振り回される新人保育士の麻里先生が可哀想なのだけれどコミカルな掛け合いに頬が緩む。

元気いっぱいの子供たちに癒されるが、それを見守る保育士はすさまじい激務で、食物アレルギーに気をつけたり、子供の喧嘩に気を配ったり、運動会や行事の準備をしたりと気を休める暇もない。
職場内でもギスギスした人間関係があったりして、保育士は毎日こんな苦労をしていたのかと、保育士の業界の過酷さを実感する。
何もかも手さぐり状態の百合先生(アレス)だが、子供と同じ目線で接することで受け入れられていく姿にほっとする。

現代の社会問題に切り込む、実は社会派なファンタジーなのかも?

(必読!カクヨムで見つけたおすすめ5作品/文=愛咲優詩)

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