ぜひ、二度読んでほしい物語。

最後の最後で、見える世界が一変する。
最後の一文を読んだとき、ああそうだったのかとうならざるを得なかった。
1度目と2度目で、読んだときに思い浮かぶ風景は大きく変わる。

重厚な文章で巧妙に組み立てられた文章は、心地よい重さだ。
漢字の割合が多いが、読みにくさはあまり感じない。
ただ、私の無知さもあるのだろうが、難しい漢字にはもう少しルビがほしかった。

ただそれを差し引いても、素晴らしい作品だと思う。もっともっとたくさんの人に読んでほしい。そう思える物語だった。