●12. ヒダリの中の人とも

 ヒダリの中の人は山野くんだって思うことにするね――そんな爆弾を笑顔で投下した桜川さんは、皆元を見据えて、これ以上ないほどの笑顔を浮かべている。でも、その顔があまりに近すぎるところにあるせいか、はたまた見下ろすという角度のせいなのか、俺には般若が笑っているようにも見えた。

 怖い。可愛い。嬉しい。当たってる。柔らかい。どきどき。温かい。やばい。意味分からない。動けない。どうしよう。いい匂い。当たってる。柔らかい。まじやば――


 頭が一瞬で真っ白になった。


 それは俺だけではなく、隣で声をなくしている皆元も、そしてたぶん授業開始の直前だったために着席していたクラスメイト全員もそうだったことだろう。

 そして、この状況を作り出した張本人の桜川さんもまた、笑顔のまま震えていた。制服越しの柔らかいもので腕をぎゅっと挟まれている俺だからこそ分かることだったけれど、桜川さんは確かに震えていた。


 震えるくらいなら、どうしてこんなことをしたんだ……?


 その疑問がこの場で晴れることはなく、授業開始のチャイムとともに教師がやって来たことで、俺たちは逃げるようにそれぞれの席に戻った。正直、午後の授業は頭に入らなかった。惰性でノートを取るのがやっとだった。

 気がつくと、授業終了のチャイムが鳴っていた。

 反射的に皆元の席を見たら、皆元はなんと、もう鞄を提げて教室を出て行くところだった。俺は追いかけようとして席を立ったのだけど、そこへ人影が立ちはだかる。桜川だった。


「山野くん、一緒に帰ろっ」


 語尾にハートマークが付いていそうな声。顔はもちろん、蕩けるような笑顔。制服を着た天使がいた。ただし、天使の向こうには嫉妬に狂った茶髪の悪鬼どもが控えていた。


「あ……いや、俺は掃除があるから……」

「じゃあ、掃除が終わるまで待ってるよ」

「ええと……いやでも――」


 用事があるから、と断ろうとした俺の袖口を、桜川さんはしっかと握って引っ張った。


「わたし、山野くんの相方だよ。山野くんは相方の誘いを断るの?」

「……」


 ここで桜川さんを振り払って逃げたら、明日からクラスメイト全員に白い目で見られるだろう。でも、逃げずに一緒に帰ったところで、その未来は変わるまい。だったら――


「分かったよ。一緒に行きます」


 俺は同行を求められた被疑者の心境で、かくんと力なく頷いた。俺の袖を掴んでいる桜川さんの手は小さく震えていることに気づいてしまっては、その手を振り解いて逃げるなんてこと、できるわけもなかった。


  ●


 クリーム色の壁紙と、淡い桜色のカーテン。床は明るい茶色のフローリングに、若草色のラグが敷かれている。クローゼットは備え付けで、勉強机はL字型をしたおしゃれな感じの白いやつ。机の隣には大きめの戸棚らしき家具があって、窓にかかっているのと同じ桜色のカーテンがかけられている。視線を部屋の反対側に巡らすと、これまたおしゃれな感じのベッドがあって、きれいに整えられた毛布の上に、両手でやっと抱えられそうなほど大きなペンギンのぬいぐるみ。しかも、ブルーではなくピンクのペンギン。ずんぐりボディと裏腹の小さく円らな瞳がキュート。

 ペンギンと見つめ合っていたら、部屋の主に視界を遮られた。


「あ、あんまりベッドを凝視するのはどうかなーって思うなっ」


 俺の正面に立ちはだかって顔を赤らめているのは桜川綏子さんだ。そう、ここは桜川さんの自宅マンション内の、桜川さんの私室なのだった……って、そんなことより、誤解を解くのが先だ!


「違うから。俺はベッドを見つめてたわけじゃなく、ペンギンと見つめ合っていただけで!」

「……伝兵衛ちゃんは牡だよ? 山野くん、そっちのひとだったり?」


 きらきらした目で言われた。


「違うから! というか、ピンクなのに牡なのか! あと、名前が和風なんだね」

「伝兵衛ちゃんの色と名前の由来について語りたくはあるんだけれど、今日はその前に、話しておかないといけないことがあるから……伝兵衛ちゃんのことは、また今度ね」

「ああ……」


 桜川さんの気弱げな笑顔に、俺はぎこちなく頷いた。

 話しておかないといけないことがある――二人で連れ立って校門を抜けたところで、桜川さんはそう言って、俺をここまで連れてきた。話なら、俺としてはファミレスなり喫茶店なりでもよかったのだけど、


「周りに人がいると落ち着かないから」


 と、桜川さんから自宅に来るように申し出てきたのだった。


「とりあえず、座って」


 部屋に入ってすぐのところに立ったままでいた俺に、桜川さんはラグの上にクッションを置いて促す。


「う、うん……」


 俺は緊張しつつも、言われるままクッションに座る。すると、ベッドに座った桜川さんにくすっと笑われた。


「山野くんって、女の子の部屋に入るの初めてでしょ」

「えっ……あ……いや、二度目、かな……」


 図星を突かれた気になって変な声が出たけれど、以前に堀川の部屋へお邪魔したことがあったのを思い出して、俺は頭を振った。


「一度目は堀川さんのお部屋?」

「えっ」


 桜川さんの言葉に、俺はまたしても変な声を出してしまった。その顔を見て、桜川さんの口元がにんまり緩む。


「ふふっ」

「そ、それよりも話があるんだよね!?」


 俺はちょっと強引に話を戻しにかかった。


「……うん」


 頷いた桜川さんの顔から、笑みがすっと消えていく。


「山野くん、ごめんなさい。わたしとヒダリとのことに巻き込んじゃって、ごめんなさい」


 そう言って、桜川さんはベッドに座ったまま深々と頭を下げた。


「あ……うん、まあ。でも、俺のほうこそ、ヒダリのプレイヤーに成りすまして桜川さんを騙そうとしてたわけだから、お相子というか……むしろ俺のほうがごめんなさいでした!」


 俺はクッションをお尻で撥ね飛ばすようにして、ラグの上で土下座した。


「わわっ、いいよぅ!」

「でも……」

「お相子だよ、お相子」

「……ありがとう、桜川さん」

「こちらこそ」


 桜川さんの穏やかな笑い声を聞きながら、俺はラグに押しつけて額を上げていく。


「……あ」


 頭を中途半端に持ち上げた姿勢で止まってしまった。

 俺はベッドに腰掛けている桜川さんの足下前方で土下座していてたわけで、そこからゆっくり顔を上げていくと、ちょうど図ったように、桜川さんの両膝や、その奥の内腿や、さらに奥のほうまで見えたり見えなかったりするわけで……俺が中途半端な前傾姿勢で瞬きひとつできなくなってしまったとしても、それは不可抗力というべきものだ。仕方ないことだ。許されるべきことだ。

 ……桜川さんの両手が、無言で膝を覆い隠した。視線を上げると、赤い顔で俺を睨んでいる桜川さんがいた。


「……えっち」


 ぼそりと投げつけられた一言に、


「ごめんなさい! 出来心なんです、ごめんなさい!!」


 俺はさっきの土下座なんか目じゃないくらい必死の土下座で謝り倒したのだった。


 ――という茶番があった、俺はいったん部屋を追い出された。桜川さんが私服に着替えるためだ。それが終わると、今度は俺がひとりで部屋に残され、桜川さんは台所のほうへお茶とお菓子を用意しに行った。なお、いまは家人は全員外出していて、この家には俺と桜川さんの二人きりである。

 部屋の外で着替えを待っている間は唯々暇だっただけだが、部屋の中で一人待たされているのは二人でいるのと同じか、あるいはそれ以上に緊張だった。

 こうして見ると、堀川の部屋はもっとシンプルというか女子っぽさがなかったんだな――とか、部屋をついつい見回しながら、そんな比較を始めてしまう。

 ああでも、堀川の部屋もこんな匂いだったよな。女子の部屋ってみんな、こんな匂いがするのかね――と、鼻をついついひくつかせていたところで、ドアノブがガチャリと音を鳴らした。


「――!?」


 けして大きな音ではなかったけれど、もの凄く動揺してしまった。ずっと座っていただけで、何も悪いことしていないのに!


「山野くん、どうかした……?」


 銀色のトレイを手にして入ってきた桜川さんが小首を傾げて訊いてくる。ちなみに、タイトジーンズとシャツという服装だ。


「あ、いや。ううん。なんでもない、です。うん」

「……そう? あ、ちょうどいいテーブルがないから直置きになっちゃうけど、いいよね」

「うん、全然」


 ラグに置かれた銀色のトレイには、ティーセットとロールケーキが載っていた。トレイも陶器もケーキも高級そうで、少し気後れしてしまう。そんな内心が顔に出てしまったのか、桜川さんは胸の前で両手をぱたぱた振って言い立ててきた。


「あっ、遠慮しないで食べてね。っていうかね、転勤祝いっていうか昇進祝いっていうかで、こういうのいっぱい貰ったんだけど、多すぎて食べきれなくて困ってたの。だから、お客様が来たらもうじゃんじゃん出してね、ってママからも言われてるんだっ」

「そうなんだ……」


 適当に相槌を打ちつつも、桜川さんは母親のことをママと呼んでいるんだ、とか、転校の挨拶でも派閥争いがどうとか言っていたけど左遷じゃなかったんだ。良かった――とか、脳裏を去来する由無し事に思いを馳せた。


「うん、そうなの。だから、食べて食べてっ」

「じゃあ……いただきます」


 早速、大きめに切り分けられたロールケーキを口に運んだ。美味かった。気がついたら、その一切れをぺろりと平らげていた。チョコとフルーツがぎっしり詰まっているのに、それらの味が喧嘩せず、クリームの中で互いに味を引き立て合って、それをまたしっとりとしたスポンジが包み込んで味わいに輪郭を与えて――とにかく、一本三千円は下らないだろうというお味だった。

 笑い声がして、俺はぱっと顔を上げる。桜川さんがおかしそうに目を細めて頬笑んでいた。


「うんうん。そんなに美味しそうに食べてもらえると、出した甲斐があるよ。まだキッチンにいっぱいあるから、どんどん食べちゃってねっ」

「……ありがとう」


 そんながっつかないよ、と言い切れる自信がなくて、赤面しきりの俺だった。桜川さんはくすりと笑みを零してから、ふと思い出したように言った。


「山野くんは堀川さんと付き合ってるの?」

「ぶっ!?」


 俺は危うく、勝手に注いで飲もうとしていた紅茶を吹き出すところだった。


「わっ、大丈夫?」

「ぎりぎり大丈夫だったけど、どうしてそんなこと聞いたかな!?」

「だって今朝、なんかドラマチックなことしてたでしょ。あれを見て、みんなでどうなんだろーねーって話してたんだよ」

「あ……あれは違うよ。そういうんじゃなくて、“友達だよね、うんそうだよ”と確認しただけのことなんだ。ただ、それだけ」

「ん……山野くんが恋人になってくださいって申し込んだら、堀川さんから友達ならいいですって断られた感じ?」

「そうじゃなく! もっと普通に、友達になってください、はい分かりました――ってだけだから!」

「それはそれで普通じゃないって思うんだけどぉ……」


 と苦笑した桜川さんだったけれど、


「……でも、いいなぁ、それ」


 そう言って弱々しげに頬笑んだ。

 どうして頬笑まれたのか分からなくて戸惑っている俺に、桜川さんはぽつぽっと気持ちを声にして落としてくる。


「わたしも、ヒダリにそう言われたかった。友達になってください、って……あれ、逆かな? わたしが山野くん役で、ヒダリが堀川さん役なのかな。わたしが、友達になってください、って言って、ヒダリが、よろしくお願いします、って……そうなりたかったんだ」

「ヒダリって皆元のことか」


 質問というより確認のつもりでの呟きだったけれど、桜川さんは頷いたとも傾げたとも取れる曖昧な角度で首を揺らした。


「うーん……半分そうだけど半分違う、みたいな?」

「……うん?」


 二人して首を傾げることになった。


 どう質問したらいいのやら、と困惑している俺とは違って、桜川さんは迷っている気持ちをそのまま言葉に出していく。


「わたしはほら、S.Oの中だとアズヘイルっていう男キャラだったでしょ。だから全然、わたしとアズヘイルは違うわけ。その全然違うわたしと、ヒダリは仲良くなった――相方っていう関係になった。それはアズヘイルとヒダリの関係であって、わたしと皆元くんの関係じゃない。だから、ええと、リアルでわたしが皆元くんの相方になりたいわけじゃないの。そう――ヒダリが好きだから、ヒダリの中の人とも仲良くしたい、っていう気持ちなの……これ、伝わるかな?」

「うん……伝わったような気がしなくも、なくもない?」

「どっちかなぁ、それ」


 首を反対側に傾げた俺に、桜川さんは苦笑した。それから紅茶で唇を湿らせて、柔らかな溜め息とともに言う。


「まあ、さ……わたしにもよく分かんないんだもん。山野くんに分からなくて当然だよね。っていうか、分かるって言われたら怖いよ」


 そう言って苦笑を深める桜川さんに、俺はなんと言っていいのやら分からない。分からない尽くしだ。


「でもさ、」


 桜川さんは俺に気の利いた台詞なんて期待していなかったようで、続けて言った。


「たぶんだけど、わたしはリアルでもヒダリに会いたい、って願望があったんだと思う。だから、皆元くんにはヒダリがわたしにするのと同じ態度で接して欲しかったんだろうなぁ」

「それは無理すぎ」


 俺は思わず笑ってしまって、桜川さんにきょとんとした顔をされた。


「無理って……?」

「だって、S.Oの中での桜川さんって男キャラだろ。皆元は知らなかったんだよね、その……」

「わたしがネナベだったこと?」

「そう」

「たぶん気づいてなかったと思う。ヒダリのいるっぽい学校に転校するって決まってからも、驚かせたくて秘密にしてたし」

「それならやっぱり、ゲーム内と同じように振る舞えなくても当然だよ。男同士だと思っていた相手が女子で、しかも――」

「しかも?」

「……しかも、転校初日にクラスのセンター就任しちゃうような相手だったりしたら、俺たちみたいなのは気後れして当然だから」

「俺たちみたいな……ん?」

「俺とか皆元みたいなオタク連中は、ってこと」


 いちいち解説させるなよ、と眉を顰めた俺に、桜川さんは不服げに唇を尖らせる。


「それを言ったら、わたしだって中学のときからネトゲにドハマリしてるオタクなんですけど?」

「桜川さんは別! 別格だから!」

「ええっ……何それ、意味わかんないんですけどぉ」


 そう言ってますます唇を尖らせるのだけど、そんな顔も、はいはい可愛い。だから別格なんだよ、と溜め息が出る。


「はぁ……とにかくさ、皆元は桜川さんのこと――というかアズヘイルのことを自分と同じようなタイプの男だと思ってたいんだと思う。それなのに蓋を開けてみたら真逆とか、むしろ詐欺だよ」

「詐欺って!」

「そう言われても困るだろうけど、実際そのくらい衝撃的だったと思うよ。相方の正体が桜川さんだったと知ったときの皆元の気持ちはさ」

「……」

「だから、代役を立てようとしたのは皆元が馬鹿だったと思うけれど、そんな馬鹿をやっちゃうくらいパニクっていたんだと分かってほしい。それで、もう一度だけでいいから、チャンスをやってほしい」

「……チャンス?」

「うん。謝るチャンスをやってほしいんだ。皆元が話しかけてきたら、逃げたり突っぱねたりしないで、ちゃんと聞いてやってほしい」

「……」


 桜川さんは神妙な顔のまま黙りこくる。俺は俺で、言いたいことは全て言ってしまったから、黙って答えを待つしかない。

 この沈黙が長く続いていたなら、俺は居たたまれなさで逃げ出していたかもしれない。だけど幸いにして、桜川さんは俺がそうなる前に答えを出してくれた。


「うん、そうだね。山野くんの言う通りだ。わたし、ちょっと自分勝手だったね」

「自分勝手ってことはないよ。皆元にも自分のペースがあるから、それを待ってほしい……ってだけ」


 恥ずかしそうな笑みを浮かべる桜川さんに、俺は頭を振ってそう言った。


「……うん」


 作り笑いだった桜川さんの微笑みが柔らかく綻んでいく。見ていると、こっちまで口元が緩んできてしまう。変顔も可愛いけれど、笑顔はやはり王道で可愛い……というか、そんな笑顔で見つめられたら、俺の胸は無駄に高鳴ってしまう。


「あ、ああ……そういえば、その棚って本棚?」


 堪らず視線を逸らした俺は、たまたまそこにあった戸棚を俎上に載せた。桜色のカーテンが掛かっているために最初は戸棚だと思っていたのだけど、いま見たらカーテンの隙間から本の背表紙が見えた。どうやら本棚だったらしい。


「あっ、そこはぁ!!」


 桜川さんが意外なほど慌てた声を上げた。俺が驚いて向き直ると、桜川さんは立ち上がりかけた中腰の姿勢で顔を引き攣らせていた。全然可愛くない、本気で焦っている顔だ。


「そ、そこは……あんまり見ちゃ駄目っていうか……あ、あっ、そうだ! ケーキ、まだ食べるよね?」

「え……いや、もう十分いただいたし……」

「いいから食べて! そんで、食べたら忘れて!」

「う……うん」


 焦りなのか恥じらいなのか分からないけど、とにかく赤々と火照った顔で迫られては頷くしかなかった。

 結局、ロールケーキに続いてチーズケーキまでご馳走になってから桜川家をお暇した。お土産まで持たされそうになったけれど、さすがにそれは辞退した。


「大丈夫。そこまでしなくても、カーテンで何も見えなかったから」

「そ、そう……あはは……」


 桜川さんは安堵の吐息を漏らして笑っていたけれど、本当はちょっとだけ見えていた。カーテンの隙間から覗いていた背表紙に記されていたタイトルは、


『イケメン上司と野獣でビッチな俺様社員 ――俺様、イケメン♂丸囓り♥』

『不純同性♂交遊』


 もちろん、見なかったことにした。

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