続、白雪

ぽつり

夜空に月がうかぶ

ざわり

草木が風にゆれる


三日三晩

眠り続けた王子様

寒い寒い

冬の満月昇る夜

ゆるり

体を起こして

ゆるり

娘に手を伸ばす


名前は?


王子は娘に問いかけた

二人きりの家の中

娘は王子の目を見て答える


名前なんてないわ

姫様と呼ばれていたもの


王子は娘の頬をなでる

雪のように白い肌


では、白雪と呼ぼうかな


微笑む王子は窓を見つめる


ぽつり

白く ひかる 月は

ひらり

白く つもる 雪を


照らした

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