我々物書きは、読まれてなんぼの生き物なのです。

この、作品と呼んでいいのかも疑わしい文字の羅列に対して、このようにわけ知り顔で意見を書き連ねていいものか甚だ疑問ではありますが、所詮僕が何をしようとびた一文たりと貰っていない素人の創作活動。
自分の気の向くままに発信させてもらいましょう(著者がこのレビューのせいで迷惑を被っていないことを祈る)。

幸か不幸か、今を生きる我々物書きが、自身の作品を公開する場は掃いて捨てるほどあります。
誰もが気楽に、自身の妄想を垂れ流すことが出来るのです。
しかしそれは言い換えれば、数多の作品の中で埋もれてしまう作品もまた、増えているということ。
誰に届くでもなく、虚しい残骸と化したそれは、甲斐甲斐しく綴っても読まれない恋文のように、今日も夢の骸として積み重なっています。

どのような詭弁を以って誤魔化そうとも、我々はそんな虚しい時間の浪費をする為にものを書いているわけではないのです。

とかく口煩いインターネットの有象無象は、阿漕なやり口一つをとって、鬼の首を取ったように騒ぎ立てるでしょう。
それすらも跳ね返し、多くの物書きの足を引っ張る体裁という枷すらかなぐり捨てて、自分が生んだ物語を主張する姿勢に感服しました。

著者の、今後の創作活動。ひいては界隈全ての人間の創作活動が、実りあるものになりますように。

作中(?)で取り上げられている作品は時間がある時に読ませていただきます。
まださらっと覗いただけですが、興味はそそられますね。恐らく絶賛という言葉すら余るようなレビューがまた一つ、この世に記されることでしょう。