第14話 我流・悪役のデザイン手順

 ここまで色々と述べてきましたが、どの要素をどんな順番で決めれば良いのかは悩みどころです。


 ご参考までに、私が重要な悪役をデザインする場合(テーブルトークRPGでNPCを作成する時など)に考える要素と、順番をまとめてみました。



 (1)ストーリーにおける位置づけ (●章で強い敵を登場させたい!)

 (2)容姿、口調、能力などの特徴 (何をしてくる敵だろう?)

 (3)性格、信条、物事の考え方 (どんなロジックで行動する敵だろう?)

 (4)動機、目的、(3)の元になった過去の体験 (なぜ敵対するのだろう?)



 最初は(1)→(2)→(3)→(4)の順に掘り下げていきます。


 しかしある程度キャラクターを把握したら、今度は(4)→(3)→(2)→(1)の順で説明して、筋が通るか確認します。



例:

「このキャラは昔こういうことがあった。だからこういう考え方を持ち、これを目的にしている。その目的のために主人公たちと敵対し、こんな能力で襲ってくる」



 上記の手順を踏んでおくと、「……あれ? 目的が○○なら、むしろ主人公に協力するほうが楽に達成できるぞ」と気づけたりします。その場合は主人公に協力できない、敵対せざるを得ない理由が足りないのでしょう。先祖代々の恩があるので大ボスを裏切れないとか、「裏切ったら娘を殺す」と脅されているとか。


 ただし、ここまで掘り下げるのは悪役だけです。物語のカギを握る人物や、主人公たちに強い影響を与える人物のみ、しっかり決まっていれば十分です。チンピラの一人ひとりまで設定し始めると、肝心のストーリーやシナリオが進みませんのでご注意を。




 ここで紹介したやり方は我流です。「俺は違う方法で決めている」という方も多々いらっしゃると思います。よろしければ皆様の考えも教えてくだされば幸いです。

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