第39話 再会2

「おはよう」

「おはようございます」

「おはようって時間じゃないけどね……」

1階に降り、居間に入るとドラマの再放送を見ていた母親が居た。

「それで?何を教えてくれるって?」

もちろん、沙っちゃんから聞き出した。

「私が知ってる事全部よ」

「へぇ〜」

なんでいきなり話してくれるようになったかは、知らないけど。情報が手に入るのは有難い。

「まず、私と我妻家との関係でも話しましょうか?」

「それも聞きたいけど、先に何か食べたい……」

「私も何か食べたいです……」

「仕方ないか。じゃあ、そこにある栄養バーでも齧っときなさい」

栄養バーってあんまり美味しくないし、喉が渇くから好きじゃないんだよな……

「それじゃあ、話し始めるわよ?貴方が気になってる事全部」




そこから何時間も掛けて情報がを聞いていたが、時間も時間になったから、沙っちゃんを家に帰すという事で、自然に明日また教えてくれる事になった。

「それにしても、まさか、そんな事があったとは……」

今日聞いた話は、我妻家と母の関係、母の記憶について。我妻聡夫についてだった。

でも、今日の話を聞いて余計に分からなくなった。なんであの時、いきなり我妻家が接触してきたのか。俺の演技でなんで人格を入れ替え・・・・・・・ようとした・・・・・のか。それが全く分からなかった。

「まぁ、今そんな事考えてても仕方ないけど」

そう。我妻家の誰かが接触して来るまでは何も起こらないと思っていた。が、その考えはとても甘かった。




翌朝、外に出てみると、何故か悪魔が立っていた。

「へ?どうした?」

「着いてきてもらう」

俺何もしてないよね?

と、俺は何故か悪魔に連行された。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る