活け造り

「ギャアアアア!」


 その男は少しずつ体の肉を削がれていった。


「キャハハハ、それ~」


 男の体はどんどん削られていった。


「うぎゃあああああ!」


「ねえ、痛い~?」


「う、あ」

 男はまともに喋れなかった。


「ね~なんであんた『自分がこんな目に』とか思ってる~?」


「が……?」


「人間達ってさ~、お魚さんを活け造りとか踊り食いとか言って生きたままとか、痛いよね苦しいよねお魚さんも」


「あ……」


「生きるために食べるのはしかたないけどさ~、せめて痛まないようにしてあげれないの~?」


「う……」


「勝手な理屈で魚を苦しめてんじゃねえよ、皆同じ苦しみを味わって死んでいけ」



 ギャアアアアー!

 ウワアアアアー!



 その世界では全人類が生きたまま体を切られ捌かれたりした後、少年が出した化け物に生きたまま食われて死んでいった。



「キャハハハハ。さてと、次はどこへ行こうかな~」




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