(8)コンテストに参加してみて
少年エース×カクヨム「漫画原作小説コンテスト」
https://kakuyomu.jp/contests/shonenace_contest
――に、参加してみた。この原稿執筆時点(16年9月6日)は読者選考が終わり、審査通過作の発表を待つ期間である。のだが……
カクヨムブログにはこうある。
>>>>
なお最終選考対象作品に関しましては、9月26日を予定しています。 発表は少年エース、及び本サイトにて行いますので、楽しみにお待ちください。 https://kakuyomu.jp/info/entry/2016/09/01/124047
<<<<
9月26日に少年エース誌上で発表?
ということは……
逆算して、遅くとも今週中には作品全部決めてページに落とし込んで入稿校了しないと間に合わないんじゃ?
などと裏側まで見てしまうのが、仮初めにも業界人だった者のサガなのである。
さておき、『無制限アンデッド ―UNlimited UNdeads―』という中編作品で、漫画原作小説コンテストに参加した。推奨三万文字というところを、案の定六万文字に達する作品になってしまい忸怩たる思いである。もともと長編向けで考えていたアイデア、キャラクターをそのまま中編に落としてしまったので、枚数が収まらないのは理の当然であったことよのう。
ま、作品内容については触れないったら触れない。
参加者として、コンテストの読者選考については、「期間中早めに全編を投じるべきだな」との思いを強くした。そりゃまぁ当たり前なのだが。いかんせん、リミット一週間前の23日頃になってようやく完成した程度では、読者選考通過を狙えるような上位に食い込めるだけの評価を集めるのは不可能である。
完結後の短い期間、評価の★がつかないかとTwitterで呼びかけたりしたわけなのだが、あれはやってみて思ったけど、普段から読書好き・もっと言えばカクヨム登録者と相互フォローにでもなってないと効果ゼロだな。
幸い、呼びかけに応じてわざわざカクヨムに登録してまで★を投じてくれた友人が三人いたので、結構助かった。
もし俺がぼっちアカウントを気取っていたらそれもつかなかったのだなぁ……と思うとゾッとする。
と同時に、テキストつきレビューをしてくれた三人を眺めるに、うち二人は、これ以前になんらかのきっかけ(レビューやコメント)で「交流」があった人たちであった。うーん。
要するに★を集めるのに重要なのは、「普段からのユーザー間交流である」のかもしれない。いやこれが、すでにネームバリューのある、人気を博しているユーザーなら、既存の固定ファンがなにも言わなくたって読んで、★を投じてくれることもあるのだろうが。
名も無きいちユーザーに過ぎないカクヨム作者の場合、結局は「普段の交流」の結果として読んでもらえ、それ故に★ももらえるという図式はありそうである。
投稿サイトというのは得てしてそういうものだったが、それはそれで切ない話だな。言うなれば、我ら「底辺モノカキ」が人目を引くためには、まず自分自身のコミュニケーション能力という、創作能力とは違うところで勝負しなければならない側面がある、というわけで。
それはある意味、社会の縮図ではある。例え作家といえども、コミュニケーション能力、社会性が一定程度ないと、デビューしたとしても後が続かないということは身をもって知っている。
とはいえ、「ここでもそれか……」みたいなことを思うと、ちょっとゲンナリはするよな。
こういう事態を回避し、作品本位の評価をすることは、おそらくWeb小説の公開読者選考という形式では不可能なのだろうなぁ、と思う。ただ、それが悪いというわけではない。現実として、作品本位の評価をする文芸賞が、そこら中にあるのだからして。
(とある文芸賞の下読みを経験しているのでそれは分かっている)
既存のそうした評価軸とは違う軸線上に、ここカクヨムほか、Web小説投稿サイトというものの価値があるのだろう。そこを認識しておかないと、要らぬルサンチマンを堆積させてしまいそうである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます