途中で止められないホラー小説の最たる作品。生理的嫌悪感は皆無。

早い段階でページ(画面)を繰る手が止まらなくなります。「早く次のカードを捲らせろ」と呟きながら、ページを繰ってしまいます。
作品紹介文にて「人間の尊厳を扱った作品」と有ります。私自身が確固たる尊厳イメージを持ってないので何とも言えませんが、作者の心意気は十分に感じます。
読了後に作品を振り返ると、設定の妙に唸ってしまいました。蝶と華を巡る設定は極めてシンプルです。でも、この設定が秀逸なので、枝葉を伸ばした物語は大木を成して真相を隠し、読んでる最中には結末を予想し難い作品に仕上がっているのです。
ちょっと改行回数が少ない感じがしますが、閲覧者の皆様は匙を投げずに是非、読み進めてみてください。物語としては、かなりハイレベルだと思いました。
また、スプラッター系ではありません。そう言うホラー映画が苦手な方でも、本作品は十分に楽しめると思います。

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