銀の指輪

佳原雪

毒姫はかく語りき

毒舌が毒姫に声を掛けたのはなにも望んでのことではない。

普段通りベッドに座る毒姫の指に黒い輪がはまっているのを毒舌は不審に思った。それで毒舌は始終ぼうっとしている毒姫のぼんやりが一番ひどい時に、声をかけようなどと考えたのだ。

「どうした毒姫、そんな薄汚れたリングなんかして」

天蓋付きのベッドに腰掛ける毒姫は気を悪くした様子もなく、そうねぇ、と言った。

「針子ちゃんがくれたの。もらったときは光ってたけど、すぐこんななの。仕方ないわ、こういうものよ」

毒舌はリングをまじまじと見た。指にはまった細いリングは酷く歪んでいる。どうやら既製品ではないらしい。

「わざわざ作ってまで寄越すんだから針子のやつも物好きだよなぁ」

皮肉屋の毒舌はめずらしく率直な意見を寄越した。しかし毒舌にはそれしか言葉が見つからなかったのだから仕方がない。閨に色香と毒を撒き散らす毒姫に純粋な好意を寄せる人間は少なく、針子はその少数派の一人だった。

「でも、毒舌もわりと好きなんでしょ、針子ちゃん。どうする? かわいそうな毒舌のこと、ぎゅーってしてあげようか?」

毒姫はこてん、と首を傾げた。

「いや、遠慮しておこう。毒姫のハグは刺激が強すぎる」

「そうかな、そうかも」

毒舌はハグが嫌いだ。ここにすむ誰も彼もが人を殺すような抱き方しか知らない。毒舌だってまだまだ死ぬのはごめんだった。

「うーん、でもほら、もう苦しまずにすむかも」

「いいや、尚更御免蒙る。苦しくなんかないんでね」

毒舌は忌々しげに首を振る。思い通りにならない人間関係。毒姫のそれは見方を変えれば慈悲かもしれなかった。



「あのね、刃、毒姫ちゃんにね」食事をとっていた刃の元に、針子がやってきた。刃は針子の姿を認めると、すぐにまた食事に戻る。

「指輪をやったんだろう? 真っ黒だったぞ、あの指輪」

刃はプラスティックのナイフとフォークで器用に合成肉を切り分けていく。ぱくりと口に含み、五回噛んで飲みこんだ。

「や、やっぱり良くなかったかなぁ。気を悪くしたり、怒らせたりしてたとか」

針子が盆を置いて、席に着く。目の前で始終もじもじする針子に、落ち着かなくなった刃は皿に目を向けた。

「どうだろうな。まんざらでもなさそうだったが」

「そ、そうかな、えへ……えへへ」

「しかしわからんな。まったく、あいつのどこがいいんだか。おい針子、食うなら早く食え、冷める」

刃はナイフを振るって小さな風を起こした。ナイフの先で肉が弾ける。針子は照れたように顔を赤らめ、箸をとった。

「万力にね、手伝ってもらったの。後でお礼言っとかなきゃね。……刃も来る?」

肉を口に運ぶ途中で、刃はプラスティックのナイフを噛んだ。動揺したのだ。

「断る。万力のことは嫌いじゃないが、あいつはいつも石といるだろう」

「そっか、じゃあ一人で行くよ。刃は本当に石が苦手なのね」

針子の開いた口の中に、無数の糸切り歯が見えた。刃はサメを思い出した。

「近づいてこなきゃ悪いやつじゃないんだが、あいつは俺を見るとなぜか寄って来る」

「好かれてるのよ」

「ぞっとしないな」

刃は席を立ち、二人分の空いた皿と盆をもった。

「なあ針子。この食器、そう、このプラスティックは澱粉から作られている」

刃はナイフを手の中で戯れに回した。首を傾げた針子の返事を待たず、刃は続けた。

「さっき俺たちが食べたものと、原料は同じだ」

俺と、石みたいだな。そう言って刃は何処かへ行ってしまった。針子はぼんやりと意味を考えだが、刃の真意はわからなかった。入れ替わりに誰かが席についた音で針子は我に返った。目の前には石が座っていた。

「…………こんにちわ。席、借りてるよ」

「あ、石、ごめん、いまの聞いて……」

本当は針子が来るずっと前からいたのだが、石はそれを黙っていることにした。

「まあ。それより刃の話して」

「えっと、ごめんね」

針子は青い顔で目を泳がせている。もう少し時間を開けて座ればよかったかなぁ、と石は考えた。しかしどうしてもこの温かい椅子に座りたかったのだ。石は考えるのをやめた。

「うーん、刃に避けられてるのは知ってる。石と刀だからね、欠けるんだ。気にしないで。ね、万力に会いに行くんだよね。一緒に行こう」

石は手を差し出した。

「う、うん」

針子が握った手はひんやりとしていた。




「あ、針子と石だ。どうしたの、こんなとこで」体の大きな万力がてくてく歩いているのを、二人は呼び止めた。万力は立ち止まり、肩に背負っていたものを降ろした。

「万力を探してたんだよ」

「そうなの。指輪作るの手伝ってもらったから、お礼を言いに来たの。えへ、ありがと、喜んでもらえたみたい」万力はそれを聞いてにこにこと笑った。

「喜んでもらえたみたいでよかった。石、おいでおいで」

「うん」

万力は石の肩をすっぽりと抱いた。頬を摺り寄せ、ぎゅーっと抱きしめた。石に抱きついたまま、万力はにこにこしている。

「ね、さっきの話、刃には内緒だよ」

石は万力の腕の中から呟いた。針子は頷くと、去り際に振り向いて手を振った。




「針子ちゃんは口が可愛いと思うの」

毒姫は頬に手を当ててうっとりしているのを、毒舌は理解出来ないと言った面持ちで眺めていた。目が覚めてきたと思っても、毒姫はあらぬ方向をみていることが多い。

「あの総糸切り歯のヴァギナデンタータみたいな口がか」

本人が聞いたら泣きそうな言葉だと毒姫は思った。毒舌はよくこうして針子の悪口を言う。

「毒舌は針子ちゃんに何か恨みでもあるの? おちんちんがぶがぶされた?」

毒舌はあからさまに顔をしかめた。

「いや、違うけど」

「わたしもね、針子ちゃんにちゅぱちゅぱされたい」

「しゃぶられた事実があるみたいな言い方はやめてくれ。それに、それ、針子が死ぬだろ」

髪の毛一本とっても毒が染み出る毒姫の体を、針子が舐めてはまずい。しゃぶるなんてもってのほかだ。毒姫は肩を落とした。

「うん、知ってた。悲しい……」

「そうか」

毒舌は難しい顔をした。毒姫相手だとどうにも調子が悪い。

「そういう意味だと毒舌の身体が時々羨ましくなるわ。それか、針子ちゃんが石ならよかったのかも」

「石? 万力じゃなくてか」

「うーん、えへ、それでも良いけど。ほら、あの子と万力は毒が効かないから」

夢見心地な毒姫の言葉に、一瞬置いて毒舌は首を捻った。

「待て。なんで知ってる?」

「一度だけ、抱いたことがあるの。膝に乗せてぼんやりしてたら万力が肩を抱いてきたわ。強くぎゅってされたの」

わたし、びっくりしちゃった。そう言って毒姫は赤らんだほおに手を添えた。

「万力が?」

ハグが推奨されない人間は三人いる。刃と毒姫と万力だ。毒姫が無事だということは、万力は肩に手を置いただけなのだろう。

「うん、石がいなかったらわたし、粉微塵になってたかも。あ、肉クズとかのがらしいかなぁ。わたし、どきどきしちゃった。腕がね、温かかったの」

毒姫は頬を染めた。毒舌は眉を下げる、どうにも調子が悪い。

「……用事思い出したからまた後で聞く」

「そっか、じゃあまたあとでね」

くすくす笑う毒姫を置いて、毒舌は部屋を出た。針子に対して満更でもなさそうな毒姫だが、毒姫の本命は万力だ。ままならない。ままならない。毒姫の恋が叶うことはない。毒舌はどこへ行くでもなく歩き出した。




毒舌はうろうろと歩き回っていた。能天気な万力や感情の乏しい石は話しかけてもつまらない。だからと言って今は針子と話す気にもならない。毒舌は唸る。唸って、一歩踏み出した。

どこからか風の切る音が聞こえた。

「危ね」

刀が飛んできて、三秒前まで首があった位置に刺さった。

「悪い、毒舌、生きているか」

「おかげ様で」

刃が壁に刺さった刀を抜いた。壁には無数の裂傷が見受けられる。

「訓練か? 連戦連勝の刃ともあろうものが」

「いや、むしゃくしゃして振り回していただけだ。口外しないでもらいたい」

毒舌は口笛を吹いた。

「そんなに切りたきゃ辻斬りでもしたらどうだ。すっきりするぜ」

「お前みたいにか、毒舌」

毒舌は目をぱちくりさせたのち、笑い出した。

「刃もそんなこと言うんだな、毒を吐くのはおれの役目だとばかり」

「……そうだったな」

「刃も錆びたな。切れ味が落ちてるぜ。そうだな、なんかあったのか」

「わかるか、魔術師め。……石のことだ」

刃は周りを見回し、短く囁く。

「あの無害そうな石がどうした」

刃は顔をわずかに歪めた。

「あいつに触れたら俺は欠ける。あいつどこからか湧いて出るんだ。俺が鈍ったんだとしたら八割あいつのせいだ」

「ほう、えらくご立腹と見える」

「当たり前だ。俺にはこれしかない」

刃は腕を振るった。毒舌は微動だにしない。数秒遅れて、毒舌の立っていた場所から少しずれた壁の表面が音を立てて破裂した。

「お見事」

毒舌は確信した。最初に飛んできた刀はわざとだ。おそらく毒舌がよけることを見越して放ったのだろう。

「……手が滑ったんだ」

刀に向けられた視線の意味を察して、刃は言い訳じみた言葉を吐いた。

「察しがいいな。どっかの誰かにも見習って欲しいもんだ」

「針子のぼんやりは諦めろ。あれは一生治らん」

毒舌は再び口笛を吹いた。

「いや、本当、見習って欲しいぜ……」




「ねぇねぇ元気?」

にこにこして万力は石に尋ねた。楽しいのだろう、万力は石の頭をなでた。

「うん」

抱きかかえられたまま石は答える。

「それは良かった!」

万力は嬉しそうに笑った。石からは万力の表情は見えないが、声から、いつもの花が咲くような笑顔なのだろうと察しがついた。

「あのさ」

「うん、なぁに」

「万力の目から見る刃の話を聞かせて欲しいな」

石は刃の話をねだる。万力はこてんと首を傾げた。

「えー、ボクの? うーん、あんまりよく知らないけど、痩せてるよね。石は痩せてる人が好きなの?」

「そういうわけでもないけど、痩せてる刃はかっこいいよね」

「うん、かっこいい。しゅっとしてる」

「万力はどんな人が好きなの」

「ボク? うーんとねぇ、みんなわりと好きだよ。そうだね、みんなのこと好きだから、針子ちゃんや石がうまくいくといいなあって思ってる」

「そっかぁ」

「うん。成功したら教えてよ、お祝いしてあげる」

「……正面切って言われると、その、でもありがとう。嬉しいよ」

石は頬をかいた。




「こないなぁ」

黒くなったリングを指でこすると、ますます沈んだ色に変わるのを毒姫はどこか面白そうに眺めていた。

勢いよく開いた扉の音に驚くことなく、毒姫は口を開いた。

「あのね、さっきの話ね、わたしがあの子を舐めたらいいんじゃないかって思ったの。うーん、でも、粘膜があるから良くないかも」

むぅむぅ唸って、毒姫は続けた。

「うーん、うーん、毒舌がちゅぱちゅぱして貰って、わたしはそれを聞くのがいいんじゃないかなぁ」

毒姫はぼんやりと相手をみた。刃がそこに立っていた。

「あれ? 毒舌じゃない……ごめんね。間違えちゃった」

刃はしばし狼狽え、扉を閉めた。

「あ、ああ、すまない、ちょっと匿ってくれないか」

「うん。めずらしいのね。あなたがここにくるなんて」

「石に追いかけられてしまってな。ところでさっきの話は何だったんだ」

「お昼に毒舌とね、針子ちゃんがかわいいって話をしてたの」

それにしては不穏な単語が幾つか聞こえた気がしたが。刃は眉を顰めた。

「かわいいかわいい針子ちゃんが、わたしのお友達になってくれて嬉しい」

「そうか……仲良くしてやってくれ」

「うん、そうする」

毒姫は笑顔を見せた。

突然のノック音。刃が体を強張らせた。毒姫は首を傾げ、髪と寝台を指差して刃にゴム紐を投げるととゆっくりとドアへ向かった。

「はぁい、どなた?」

毒姫の眠そうな声が部屋に響く。毒舌じゃないなぁ、と毒姫は思った。そもそも毒舌はノックなんかしない。

「石だよ」

毒姫は扉を開けた。

「どうしたの、なにかあった?」

「刃を探してるんだけど見つからなくて……知らない?」

「うーん、どうかしら。いまね毒舌が寝てるの。あんまり騒ぐと起こしちゃう」

毒姫は寝台を振り返った。結われた髪がシーツの隙間を埋めている。

「そっかぁ、見かけたら教えて」

「うん、見かけたらね」

石を見送って扉を閉めてから、毒姫は振り向いて刃に声を掛けた。

「大丈夫、だとおもう」

「すまない」

起き上がった刃と寝台をみて、毒姫は首を傾げた。

「触ればなんでも切れちゃうわけじゃないんだ」

「ああ、昔はな。今は生きて動くものだけだ」

「動いてなければ大丈夫?」

「さあな、試してない」

「ふうん」

試してみようかの問いを毒姫は飲み込んだ。自分が平気だとしても刃は死ぬ。それは毒姫の本意ではない。黒いリングは自身の呪いを雄弁に語る。毒姫は考えるのをやめ、寝台に座った。手持ち無沙汰に指をくるくる回す毒姫は、寝転ぶ刃とおしゃべりをすることにした。

「刃は、誰か好きな子はいるの?」

「……突然なにを言い出すかと思えば。俺にそんな感情があるとでも?」

「わかんない」

「俺の体でできることなんかない。好意を伝えることは出来てもそれだけだ」

「ふうん、そっかぁ。大変なのね」

「あんたはどうなんだ毒姫。閨の外に出た姫は、どんなのがお好みだ」

「万力が好き。ぎゅうって、されたいの」

「……どこがいいんだ?」

「柔らかくて、温かいの。あの腕に包まれていられるなら、轢殺されたって、かまわない、かも」

毒姫は膝を抱えて微笑んだ。

「でもね、針子ちゃんと毒舌が心配だから、そういうわけにもいかないの。おねーさんはたいへんなのよぅ」

「それ、針子に直接言ってやれ。喜ぶぞ」

刃は起き上がって髪をほどいた。毒姫は紐を受け取った。

「んー、かんがえとく」

部屋から出ていく刃を見送って、毒姫は寝台に倒れ込んだ。ぼす、と音を立てる布団は刃の体温を残していた。

「……あったかい」

触れ合うことが叶わない体は、体温の交換、熱の伝達が最上位の行為と言える。つまり、今のこの状況は刃と寝たといっても過言ではないのかもしれない。

「なぁんて」

毒姫と寝るというのは死を意味する。逆説的にいうならば、どちらかが死ななければ毒姫と寝たことにはならない。毒姫は可笑しそうにくすくす笑った。





毒舌は床に座り込んだ石を見つけた。

「あれ、おはよう。寝てたんじゃないの?」

毒舌は石の一言に違和感を覚えた。おそらく部屋にいる毒姫がそう言ったのだろう。

「ああ、毒姫の独り言で目が覚めたんだ。それより石は? 探し物か?」

毒舌は髪を結い直した。

「うん、刃を」

「お前、よく飽きないな。あいつを付け回してもいいことなんかないだろ。せいぜい鎌鼬で切られるくらいだ。流血を伴う被虐指向ってわけでもないん……ああ、お前は切れないんだっけか。何が狙いだ?」

「……ん、彼は僕だって切って見せるよ。そんなことまでできるあいつの横っ面を、ひっぱたいて折ってやりたいんだ。孤高にして高潔な彼が錆びてガラクタに変わればいいって、ずっと思ってる」

そう言って石は手持ち無沙汰にほほを擦った。毒舌は絶句した。無害そうだと思っていたが、どうやら思い違いだったらしい。

「言うねぇ……流石諜報部員様は目の付け所が違う」

「刃の弱いところを調べるのは骨が折れたよ。先にこっちが折れるかと思った」

「それは洒落?」

「もちろん。できるなら笑ってほしかったんだけど」

「そういう無茶は万力に言ってくれ」

「わかった……わかったけど、この話自体は万力には言わないでほしいな。僕の悲願が果たされるなら、その時は祝ってあげるって言われた手前言い出しにくいじゃない?」

毒舌は困ったように眉をしかめた。

「ああ、まあ、そういうことなら、勘違いさせといたほうが心配ないよなぁ」




帰ってきた毒舌は口を閉ざし、早々に眠ってしまった。毒姫は話を強請ることもせずそれを見届け、まだ温かい寝床へと戻った。

眠った毒姫は、万力に抱きしめられる夢を見た。なだらかな曲線を描く肩、艶やかな肌、麗しい腰回り。自慢の体が無残に潰れているというのに、痛みはとっくに許容値を超えているというのに、毒姫は暖かな夢の中で幸せそうに笑っていた。幸せだった。考えられる中で最上の幸福が、腕の中にはあったのだ。

目が覚めた毒姫は、万力の温かい腕が何でできているかを考えた。万力は石に支えられている。石の活力は刃由来なのだろう。刃は針子と仲が良くて、針子は毒姫を慕う、皆が皆を間接的に必要とする。

つまり相互に作用する円環構造だ。自分がいなくなれば、自分の慕う万力も形を変えてじきに居なくなってしまうのだろう。

つまりこの共同体に属している限り、毒姫は万力の一部なのだ。それはほかの四人にも同じことが言える。毒姫は指輪を見た。様々な手を介して作られたリングの黒は、自分の色だ。似ている。私たちは、一つの輪だ。

毒姫は気をよくして、声をあげて笑った。どうしようもない。私たちはどこにもいけない。石も、毒舌も。誰に対しても興味のなさそうな刃でさえ。

寝ていた毒舌がぎょっとして目を開けた。笑う毒姫を見た目が見開かれる。

「どうした、毒姫……気でも触れたか?」

天蓋付きのベッドに腰掛ける毒姫は機嫌よく、そうねぇ、と答えた。

「楽しいことかんがえてたの。あとで、毒舌にもおしえてあげる」

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