答責と鋳鉄

前略、蓋を閉じる間際の赤へ。





レミニセンスが厚く遮る

鏡を拭けずに壁に傾れる何かが映る



もう嫌気と結び付かぬ毒霧

また何故を吸い込む慣れた明度



溜息を売って涙も出ぬ不足分の詩人

過去にそれを望んだ夜汽車も



1,000年遅く描かれた鳥

振るわない心臓に話しかける

会ったこともないが、回文を考えるのはやめました



寝ずの晩に行き交う、命の後の静けさ



濾し網の中の正義が笑う

それでも罅ひとつ

1が何百と集まった

歪な値段をしていたら



証拠、あの石の真似をしたがる

軽率な透明を覗き込むようないつも揺れる視界の全て

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