第7話 学校と私

この夏から私の通う学校は駅から歩いて10分

引越の手続き中に不動産屋さんがちょろっと教えてくれた

暑さで煮えたぎる頭でそんなことを思い出した…ハァ…

ちょちょっと距離換算すると800m の道のりを歩くことがわかり

電車の中でクーラーに涼みながら今度の学校は近くていいな

なんて思ってた私は思慮が浅かったと言える…っくぅ…


どうやら私の新しい学校は

山の上にあるそうだ、長く続く一本道を

ひたすら歩く、想像を楽しみながら歩く…


ん…とあれか…

遠くからでも目立つ青仕立ての校舎はとても鮮やかに光っていた

太陽の光をはね返し青い光だけが私の頭に入ってくる感覚…

誰かに伝えてもわかってもらえないかもしれない

ただ、私はこの学び舎を既に好きになり始めていたのだった…

眼が気持ちいい‥


内は木造建築か‥フィトン‥いい匂い‥

「おはようございま‥」

「んッ‥んん、おはようございま‥」

「おはようございます‥ん!」

「あめんぼ あめんぼ…」

よし 私はテンパッていないらしい

硬すぎず、抜きすぎず、今日はいくらか声の調子が良い

職員室、職員室っと‥

見つけた、二階か 階段を探さないとな‥


スースッスーススーッスー ♪

階段をのぼる私の口からは鳴らない口笛

どうも 緊張がこみ上げてくる‥

帰りたい‥帰りたくなってきた‥

自分では見えないが私の顔はいまニヤニヤしてるだろう…

これは緊張をごまかす時に出る昔からの癖だ

ふぅ…汗が‥…

スゥーーーーーーーーー ハゥ…ホッ…

よし コンコン コンコン…

「失礼します、おはようございます、転校してきた花山はなやま りんです」

落ち着いてる…

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