第14話 久しぶりにカクヨムを眺めてみて(中篇)

 それでは前回の続きを。


 3の『横書きの文字情報が主体なのに、画像が横スクロールしている』について。


 この「画像が横スクロールしている」というのは、言うまでも無くトップページ上段に並んで設置されているリンク画像のことです。


 カクヨムは横に文字が並んでいます。ネット上で縦書きで文字を読む機会は少ないですし、人間の目は縦より横方向に動きやすく出来ているので、横書きの採用は正解だと思います。ですが、サイト閲覧者が目を横に動かしている最中に、別の横に動くものを表示してしまうと視覚的な混乱が生じてしまいます。


 例えばニコニコ動画で横に流れる文字がありますが、映像が横にパンニング(カメラが左右に振られる事)すると文字が止まったように見えたり、高速移動しているように見えたりします。映画のエンドロールを眺めている時に、背景映像がチルト(上下に振られる事)しても、同じような錯覚が生じます。


 これと同じ事がトップページを見ている閲覧者の脳内でも起こっており、今どこを見ていたか、何に注目しようとしていたかが把握し難くなってしまうのです。折角お勧めレビューが一番上にあるのに、何か面白いタイトルやキャッチコピーはあるかな? と思って眺めていると錯覚によって読みにくかったり、動く画像に注意を奪われてポカンとなってしまう。これは勿体無いでしょう。


 ゲームサイトならあまり気になりませんが、活字をガンガン読ませたいサイトで動くものを表示するのはかなり慎重になるべきだと思います。やたら動く広告があると、まとめサイト等のPV数がどんどん落ちてしまうという話も聞きますからね。


 あとリンク画像は、動くくせに順送りしたり戻したりも出来ないのも不便です。



 次に4の『ホイールスクロールする労力が大きい』について。


 カクヨムに限らず、web小説を書いている作家さんは作品を読ませるために、如何にして読者にクリックしてもらうかという事が重要課題になります。


 タイトルやキャッチコピーをクリックしてもらう→あらすじから本文へ移る為にクリックしてもらう→次の話へ移る為にクリックしてもらう→また次の話へ……


 という風に、読んでもらう事とクリックしてもらう事がほぼイコールであり、読ませると言う事は一回でも多くクリックしてもらう事とも言えるのです。


 なのにカクヨムトップページは、サイトの雰囲気を知るために、或いは作品を探すために、もしくは動くリンク画像が見えないようにするために、マウスホイールを真っ先にゴリゴリと動かさないといけません。


 書き手側からすれば、おいおい無駄な労力をトップページで使わせるんじゃない! これで新規の読者さんがブラウザバックしたらどうするんだよ! もっとダイレクトに作品へ読者を繋いでくれよ! と思うわけです。


 デザイン性の為に利便性を排除するというのは、駆け出しのサイトとしてかなりまずいと思いますので、人間工学に合わせたデザインをより研究して頂きたい所です。


 また長くなったので、続きは後編で。

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