猫を拾ったら猫耳美少女になった!?

憂姫

第1話

 いつもの帰り道。今日は昼から突然雨が降り傘がなかった俺はカバンを傘替わりに走って帰っていた。


 ふと電柱のそばにあるダンボールが視界に飛び込んできた。


 そっと覗くとブルブルと震えて小さな声で「みゃぁ〜みゃぁ〜」と泣く灰色の毛をした小さな子猫がいた。。


 なんとなく、このまま放っているのはかわいそうだと思い、そういえば今住んでるマンションはペットOKだったと思い出し子猫を拾うことに決めた。


 家に着くとまず子猫と一緒に風呂場に行き嫌がる子猫を何とか御して風呂に入れ綺麗に洗った。ついでに俺も冷えた体を温めた。


 冷蔵庫の中にあった、牛乳をレンジで少しだけ温めてぬるいくらいで子猫に与えた。


 子猫は恐る恐る飲み始めたが大丈夫だと悟ったのか床に牛乳を撒き散らしながら飲んだ。


「あぁ、せっかく風呂に入れたのにまた入れ直しかぁ〜」


 口の周りにミルクに浸らせて飲む姿は可愛いからまぁいいか。


 ★


 子猫を拾ってからはや1週間が過ぎようとしていた。


 朝目が覚めるといつものように布団の中に子猫が・・・・・・・・・・居なかった。

 その代わりに猫耳猫しっぽを生やした女の子がいた。


「うわぁぁぁぁ!?!」


 あまりにも突然で驚いて大声を出してしまい早朝だったからだろう両隣の壁からほぼ同時にドンッと音がした。

 あとで誤りに行かなきゃ。


 ていうかなんで女の子が?


 その疑問には先の大声で起きた少女自身が答えてくれた。


「りゅーたろー?おはよー」

「え?あぁおはよう?・・・・・キミは誰?」

「わたしー?わたしはねーりゅーたろーがたすけてくれたねこのリンだよー?」


 リンと答えた少女をよく観察してみる。確かに猫耳に猫しっぽ、それと髪の色が子猫と同じ灰色で瞳の色も金色とおなじだった。

 でも信じられない。猫が人になる?俺がおかしいのかと思って頬を軽く抓ったが痛い。どうやら現実のようで受け入れるしかあるまい。


 リンの見た目は13、4歳で身長は150cmあるくらいだろう。

全体的にほっそりした体で髪は腰あたりまで伸びている。


 よく見なくとも美少女だった。文句のつけ所がない程の。




 こうして人になった子猫こと、リンと俺の新たな生活が始まったのだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る