Epilogue "After that..."

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 数日後、ライトル王宮にマステの使節団が到着した。訪問理由は、二国の今後についてということだったが、実際は終戦協定の為のものだった。これが後の世に伝わる『光闇統合会談』である。

 その会談の主役は、ライトル王国の国王ディモアスとマステ王国の次期国王で、今は国王代理のヴァツェルの二人。

 その他には、ライトル側には、ルークとウルド、そして、外交長官が付き、マステ側には長老院のトップが三人付いた。会談は非公開で行われ、そこで何を話し合われたのか、記録は殆ど残っていない。

しかし、二国の間に立つ仲介人の名前は後の世にもよく知られている。

 それはたった13歳の少女。

 キルリア・リリュート・ファクト。

 この会談以降、この名は初代大魔導師として、どの国にも属さないその地位を築き上げた偉人として語られることとなる。

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