p7. アルルはアル、ルルル

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10にちめ  寝過ごした日曜日

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 アルルにとって日曜日はおひさまの光を皆殺しにする日でした。金曜からその準備は始まります。適当に大きな鍋を用意して、そこにいくつかの禁じられた薬品をつぎ込み、よく混ぜならがその反応が起こる過程を見つつ楽しみます。楽しむことでそこに嬉しみや侘しみが生じるのです。まるでスケトウダラが自分の糞で小魚をおびき寄せて食べてしまうみたいに。

 そこから生まれた一匹の怪獣が土に塗れたアルルの居間の丘でドバドバと大量の液体を吐き出しながらその場で朽ち果てます。朽ち果てた怪獣はその場で干からびて死にます。しんだ怪獣の為の墓は作られることはありません。空気を袋に詰めて生ゴミに出してしまうのが最も最適かと思われます。

 さて、ここからどうして太陽を滅ぼす話につながっていくのか。その為にはもう一段階踏まなければいけません。怪獣が吐き出した膿を粘土の要領で捏ねて丸めて一つの形にします。形にしたらレンジに入れて溶かします。とかしたら大体宙に浮き始めるのでそれを空に放ってやります。そして上手く太陽に被せるのです。これで年中日傘の完成です。

 後は時間が適当にやっていってくれます。

 今アルルの頭上には大きな目をした物体がぷよぷよ浮かんでいます。その大きさは図書館と同じ程度です。この黒い●はやがて世界を包み込むくらいの大きな膜に成長するでしょう。太陽の光を貪り尽くして生きる。そうこいつの名は邪神●●●ー。

「猟銃でぶっ殺しちゃるわ」

「(お姉さん)やめてくだちいぃ」

 こうして世界は、冷暖房で洗濯物を乾かし、褐色のいい肌の奴が優勝みたいな世界に入っていくことになるが…

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