ある独りの心の記憶

バイオロイドと人間。
無機物と有機物。
紛い物の心と本物の心。
有形や無形の要素の違いによって、線引きされた両者は全くの別物なのだろうか。
読んでいる最中も、読了後も確かな余韻の残る作品でした。
そして、美しい地の文と登場人物の行動や発言が、その素晴らしさに磨きをかけているのも事実だと思います。
ありきたりな題材。その一言で見切るには、もったいない傑作です。