自分の人生を自らの力で開くまでの道程。

 特殊な思春期を過ごした二人が、互いに影響を及ぼしつつ、新たな人生への一歩を踏み出す、その源になる部分を築いていく。
 確かな裏付けに基づいた背景とその描写力が素晴らしいです。
 途中でやめることができず、一気に読み進めてしまいました。

 作者様は作品及び登場人物に愛着を持たれなかったとのことですが、私は強く心惹かれました。粗さよりも引き込んでいく力の方が強かったです。
 どうかどうか、あなたの子ども(作品)を愛してあげてください。多くの方に読まれるに足る作品だと思います。