アマゾン・プライムビデオで『シン・仮面ライダー』が公開されましたね。劇場にも観に行ったのですが、プライムビデオでも観ています。
昔の仮面ライダーっぽくて、ほくは大好きです。
で、映画のエンディングには、当時の曲が使われています。ご丁寧に歌手の名前がふたつありますが、同一人物です。
それで、思い出した話があります。もしかしたらエッセイで語っていたかも知れないですし、近況ノートで語っていたかも知れないです。
ぼくの小説の『剣豪戦隊ブゲイジャー2』で、水戸キナ子が語っているのははっきり覚えています。
妹から聞いた話です。妹はスタッフと言っていましたが、プロデューサーじゃないかと思います。
なんにろ、飲みに行って当人から聞いた話だそうな。妹は「そんな苦労話きかされても、あたしは知らん」と語っていましたが。
もう何年も前のことです。
つぎのスーパー戦隊のオープニングをある大御所アニソン歌手に歌ってもらおうと思ったスタッフは、いまは引退して隠棲している彼の自宅をおとずれ、直談判したそうです。
が、断られます。
しかし、諦めきれないスタッフは、何度も頼んで、とうとう大御所アニソン歌手にオーケーをもらいます。
ただし、条件をひとつつけられました。
「俺の名前は絶対に出すな」
かくして、すでに引退していた大御所アニソン歌手が、新しい戦隊のオープニング曲を歌ってくれることになりました。
そして、その、「俺の名前を絶対に出すな」といった大御所アニソン歌手。
その曲を、誰だか分からないように声を変えたり、誰だか分からないように手を抜いたりして歌うことは、一切しなかったんです。
もう全力全開、バリバリのシモニック唱法で熱唱しているんです。しかも1コーラス目と2コーラス目で、歌い方がぜんぜん違うし!
名前を出すなも何も、ここまで歌える人なんて、世界に一人しかいないっての(笑)
さすが日本のシングル・レコード・ホルダーは伊達じゃない。
でも、なんか、こういう態度。素晴らしいと思うんです。「俺の名前を絶対出すな」と言っといて、この歌唱。
身バレ承知で、衆人環視の中で、みんなを守るために変身するヒーローを彷彿する。
ああ、彼の歌う歌に、嘘はなかったんだなと感動しました。
ということで、リンク貼っていいのか分かりませんが、怒られたら削除します。
https://www.youtube.com/watch?v=vhrzPwJeuOo すんません。『シン・仮面ライダー』とほぼ関係ない話でしたね。