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美術館に集う雛鳥たち~ミコトくん~

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三度(みたび)、宵澤ひいな美術館です。

3回目の展示は『皐月の闇に薔薇は融ける』に頂いたミコトくんの絵です。
植物の図鑑を見ながら描きこんでくださったと、以前、おうかがいしました。

繊細このうえない蔓が薔薇を咲かせ、少年を皐月の闇に生み落とす。
黄金の薔薇が咲く。それはミコトくんの生命の花。
彼の表面を彩る「死」への希求は実は「生」への希求であり、絶対的に自分らしく咲いていたいと希った生命の象徴として黄金の薔薇が咲く。

土壌を択べない花。それは親を択んで生まれることのできない子の姿でもあり、生まれる国を択べない人の姿でもありました。

それでも生きていかなければならない。こどもが訴える生きづらさは、おとなには届かず、想いは闇に融けてゆく。

環境に適応できぬミコトくんは病院住まいの年齢不詳の少年という設定でした。
それを適切に神秘的に掬い上げて描いて頂き、本当にありがとうございました。

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次回、最終展示となります。
ラストは『人形への小夜曲』よりラルムくんをお招きする予定です❤

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