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忘却に抗う

 アルバイトの関係で中学生と話をする機会があってから、近ごろ中学の頃の夢をよく見ます。ですが大学生も折り返しをとっくに過ぎた私はその日常のほとんどを忘れていることに気が付いてしまいました。
 個人的なことも、社会的なことも、インターネットの検索なしでは、その前後関係を一本の紐のようにして脳みそからにゅるにゅる出すことはできません。当時好きだった音楽とかゲームとかドラマでも、本当に好きだった数個以外は、今は影も形も全く思いつきません。
 こんな忘れんぼの私ですが、高校2年生のときは、こんなに鮮明に覚えているのに、3年も前だなんて!、と驚いたことを覚えています。つまり、完全に忘れるわけではないようなのです。
 今でも衝撃度の高かった出来事や印象的な出来事は覚えています。でもそれらが、どの順番で経験されているかがわからない。まさに年表のない自分史、編纂者が怠惰でだったのでしょう。楽観的に捉えれば、私がこれまで中学時代を顧みず、人生に多くのイベントがあったことの証拠でもあります。

 今この瞬間も、10年後には忘れているのかな。

 そんなことを思うと、居ても立っても居られない気持ちになり、久しぶりに文章を書いてみたいと思いました。
 明日の私が書くんちゃうかな、知らんけど。

20230618 森本テンテン

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