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もぶったらしくしてみました (疑う勇者)


「いらっしゃい、・・ここは、はじめてよね?、とうろくぅというよりは、、何か?」
と、ギルドの受付のおねいさん

くそー、素人っぽさはばればれかぁ、、こやつプロだな?
「えーと、登録・・っす、、」
うん、この世界に来てから登録したことねーよ俺?


さて、ここは西の果て?東の果て?(同じだよw)の大陸にある小さめな街の冒険者ギルド。
なぜイサムがこんなところで冒険者登録をしたがってるのか?靴か?また新たしい靴を採掘場探しか?
いや、タカシは自分でもうそれらを探すスキルを得たのだ、イサムはもうかかわらないだろう、関わると一層勘違いがギルドに広がるのでな。
ではなぜだろう?疑惑は深まるばかりである!!! 何の?w



どっかのハゲ老ナレーターがなんかほざいている気がするが気にしないでいいだろう。ボケもひどくなってる様子だしな!
「えっと、今まで狩人でやってたんすけど、村から出てきて・・」
通じるか?!

「・・・・まぁ、そういう人も、いるわよね。・・・・・・」おねい
「・・・そうっす。それがボクです。」
完全に疑ってるなぁ、、、

んじゃまぁいいわとおねいさんは水晶玉をだしてくれた。
で、俺が手をあてる。勿論艤装をかけている。
「・・・あらま!すごいわ!」
おや?

「メンタルが最強!、、魔法や体力は普通か強でさほどでもないけど、、、これほどのメンタルなんか人類史上いなかったんじゃないかしらっつ!!!」
声でけーよおねいさん?つかメンタルなんか表示されるんだ?あれ?シラネーヨ?今までんなの聞いたことねーよ?

さっきまで騒がしかったギルド内、おねいの声により静まり返っている。

「・・あの、メンタル強いって、なんかいーことあるんすか?」
と聞いてみる。

「・・・・・ボク?謙虚に生きようね?人の気持ちになって考えたこと、ある?、ふつーの人ってこころがあなたほど強くないの。あなたにとってフツーの言動でも、一般の人類にとっては非常にきっついものであったり、こころが傷ついたり破壊されるの。ずーずーしいとか言われたことあるでしょ?そういうの気にしなければダメよ?」
おねいさん、諭すように俺にのたまう。

・・・・・いや、10回も勇者に転生させられりゃ、まともなメンタルだったらとっくに狂ってるだろ?9回まで全て裏切られ死んだよなもんだからな?

・・・・・・・ おれ、 ずーずーしーの? 、、、、、、、

しくしくしくしく、「こんな事言われたのはじめて、10回生きてきてはじめて言われた、、、。ずーずーしいって、はじめて言われた・・・」、しくしくしくしく
気がつくと、俺は床に膝をつき、OTZこんなになっていた

「俺、ふつーのモブになれないのかなぁ、、、」
口からつぶやきがでていた


静かな、とっても静かなだだっぴろいギルド一階にイサムのちいさな声はひびいていた。
そして、
そこにいたほぼ全員の視線が、おねいさんに向かう。その視線は射るようなものであった。
きづかぬおねいさん。メンタルつえーな?

「ぼく?モブってなりたくってなれるものじゃないの、わかる?。見なさい、ここにいる全員はモブになりたくってなってるんじゃないのよ?、名のある冒険者になりたくって、金持ちに成りたくって、強くなりたくって仕方がないの、仕方がないまくりなの!!、でも彼らはモブにしかなれないの。一生あのままなのよ?」
ここらで、一階の冒険者達がざわつきはじめる。
受付内の諸君達も顔を見合わせ始める。

「女性だってね?、美人になりたいし、どんきゅっどん!になりたいし、玉の輿にノリたいの。でもできるのはほんのわずか。私だって、これだけの美貌とぼでいを持ちながら、玉の輿はまだなのよ?、他の人に比べりゃSS級冒険者並なのに、他のモブ程度と同じことしているの毎日。わかる?」
ここらで一部女性が呆れ始め、他の一部女性が武器を持ち始める。冒険者達にはギルドを出ていく者達もではじめるが、多くは物見をキメているようだ。

「そこまでだ」

野太い声が聞こえた。つぶやきより少し大きな程度の声。だが、太いのでよく通った。

「ナターシャ、おまえには領主の息子を紹介してやる。南辺境領だ、辺境伯爵家なので景気いいところだ。明日出立せよ」
「・・ギルマス!私を理解していてくれたのですねっつ!!」おねいさん

(いや、今理解したんで厄介払いしたんだろ?)
というひそひそ声が冒険者たちから聞こえる。


「少年、悪いことをした。水晶の情報をおおっぴらにしていいもんじゃない。しかも気立ては良さそうじゃないか。」
ギルマスはイサムの前にしゃがみ、イサムを優しい顔で見る。もともとがごっつく怖顔なのでやさしくは見えないけど。



なんのかんのでイサムの登録終了。ギルマスの特別なはからいで実地テストして、経験多し、との評価を貰って、見習い期間は無しにしてもらえた。
実地テストは森に獲物を狩りにいくことだった。イノシシ系の猛獣、魔獣、牛系のそれら、を狩り、ストレージに保存しての狩り。評価はかなりしてもらえた様子である。
「食材専門でいんじゃね?」と。


それからはイサムはその小さな街で、食料調達専門冒険者として問題なく数カ月を過ごした。



カランカラン・・
昼間の暇な時間にギルドの扉が開いた。若い女が入ってくる。
受付でいろいろ話している。
「・・では、私も登録したいのですが。」
と、女性は登録を。

水晶を見た受付、目をおっぴろげて、そのままギルマスルーム(2階)にバク速で。
怪訝な顔のギルマスがその水晶を見ると、その強面に似つかわしくないほど目をおっぴろげ口をおっぴろげ・・・
数分凝固。

(あ、艤装してなかった・・・)ヨーコ

イサムはここで登録した様子だったのでしたのだが、当然イサムは艤装していたんだろうなぁ、とやっとここで気付いた。
ちなみにヨーコは王宮魔道士だった時より何倍もアレになっている今ココ。

「・・・あの、、、、どちらからいらしたのかな?」ギルマス
「えっと、消防署の方から・・・」ヨーコ
(・・をい、消防署ってなんだ?)ギル
(知りませんよ!王宮とかそっち関係なんじゃないですか?)受付
なるほどな、だろうなぁ、などとひとりごちるギルマス

カランカラン・・
「あ、やっぱそうだ」
などといいながらイサムが入ってきた。

「あなたね、嫁を放置しっぱなしってないでしょ?」ヨーコ
「言ったじゃん、少し出てくるって。」
(((・・・・・・・・・・・・・)))ギル、受付、ヨーコ

「いや、やっぱモブになってフツーの生活したいじゃん?やっとここで見つけられたんだよ?も少し生活安定させたら迎えに行こうと思ってたんだ」
イサム、平然とのたまう。

(((・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)))

「・・・というと、ボクも、やっぱ消防署の方から?」ギルマス

(あ??)って感じでヨーコを見るイサム

「仕方ないでしょ?艤装忘れてて・・・」と水晶玉に視線をやるヨーコ
「あ、、、・・・まぁ、いいか。おまえモブじゃねーからな?自業自得な?」イサム

((あ、この子も似たようなもんなんだ!!))ギルマス、受付

「まぁ、なんだ。幸い今は職員しかいない。このことは内緒にしておいてやるから。なんだろ?あれだろ?極フツーの一般人あつかいサれたいんだろ?」
解ってくれたギルマス。

「すみません、どうかお願いします」
と頭下げるヨーコ。
「俺からもお願いします」
とイサム

(こいつらに逆らったらどんなことになるか怖いんで、おまえらも解ってるよな?)
と意味を込めて職員側を睨むギルマス。皆高速でうんうんこくこくしている!!

ヨーコも見習いを免除され、イサムと一緒のチーム(パーティ)として登録。


宿代もばかにならないし、と、町外れの一軒家を周囲の少しの土地と一緒に買い、小さな畑を作ることにした。
尻にしかれる=らくちん、な思考のイサム。
たまに魔物の森の宿に帰っているようです。でも、みなに内緒の様子。ヨーコもそれが良いと。

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