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JOCの“上から目線” 2

 前回、新国立競技場の隣りに新設されたオリンピックミュージアムの話を書きました。堂々とした「ハコモノ」です。1階はグッズショップもある無料エリア。有料の2階フロアはオリンピックの歴史を学んだり、一部競技の大会記録を体感できるエリアになっています。もちろん建物自体は2階建てではなく、外観から高層フロアが複数ありそうです。文科省やスポーツ庁をはじめとする省庁からの天下りの役人の格好の隠れ家になっていることが想像されます。

 しかし、へたくそ過ぎますね。どうして“オリンピック限定”なのでしょう。
前話に登場した担当者の『(オリンピックとパラリンピックは)全然違いますから』の問題発言が許される時代ではないのです。今回の東京大会は小池百合子都知事の発言にもありましたが「バリアフリー」や「ユニバーサル社会」「共生社会」の実現を掲げた大会なのです。

 役人たちが内心での“上から目線”を悟られずに国民の反感をかわすのなら、オリ・パラミュージアムにすればよかっただけなのに。上、下の議論は意味がないので止めますが、彼らがパラリンピックよりもオリンピックを重要視していることがバレバレになってしまいました。

 拙著でも触れましたが、2020大会の呼称をわざわざオリンピック、パラリンピック併記にしたのは何だったのでしょうね。2016リオ大会のメダリストたちが初めて7オリ・パラ一緒にパレードしたのは何だったのでしょう。やってることがちぐはぐです。以前から彼らの“本心”を垣間見ることのほころびはありましたが。

 そういえば、大会組織委員会が入居する虎の門ヒルズの正面玄関脇に掲げられていた「五輪のみ」だったシンボルマーク。指摘があったのか、まずいと気づいたのか。同じ1日、外苑前から銀座線に乗って見に行くと、「パラリンピックと併記」に変わっていました。

以上、12月1日の体験の詳細は近く「政治的未関心Ⅳ」と「キョーイチのつぶやき」にアップする予定です。

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