清渓川の水底より愛を込めて

「お願いします、どうか後一日——」

キム・ヨンハ統括Pが指を鳴らすと同時に、締め切りの延長を請うた弱小作家の肢体は清渓川へと投げ込まれた。

途端、弱小作家の顔が醜く歪んだかと思うと、つんざくような悲鳴と共に四肢が捥げ、清渓川の清流が赤く染まった。清渓川に住まう人喰いピラニアの仕業である。

沈みゆく男を冷たく見下ろしながら、キム・ヨンハ統括Pは静かに言った。

「2022年一度も新作を上げなかった作家など、カクヨムには必要ない」

Wordも開かずのうのうと過ごしていた日和見主義者に明日などないのだ。
清渓川の清流は、今日も赤く透き通っている。

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