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10/24 )小説から読み取る力

『∠Cを片想いとする直角三角形におけるθの悲劇』についたレビュー
https://kakuyomu.jp/works/1177354054880530724/reviews/1177354054881936620

端正なレビューだ……_(´ㅅ`_)⌒)_ ありがてぇありがてぇ。同時にこれは驚きでもあった。

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どう書かれているかは、誰でも読めば分かる。
なにが、どう書かれているかは、経験を積んだ読み手なら分かる。
なにが、どう、どんな目的で書かれているかは、優れた読み手にしか感得できない。
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こういうことを常々考えていて、だから自分としては、どの段階の読み手に読まれても楽しんでもらえるように、作品の構造、構成、言葉の選択まで、一定の目的をベースに置いて執筆しているつもりなのである。
構造が持っている意味、果たしている役割まで読み取る、眼光紙背に徹する読み手に、手抜き構造を読まれると手抜き自体を見極められてしまう。
そんなことでガッカリさせないように、構造にはちゃんと意味と役割を持たせて書いているわけなのだが……
(だからあの中編の“衝撃展開”は、鬼面人を威すためではなく、説明可能なミステリ小説的役割がある)

それが今日……じゃないな日付変わってしまったから昨日の、上述リンク先のレビューで、初めてそうした「構造や描写の目的」に言及されて驚いた。しかも、こちらの意図と合致している。
(コラムで書く予定の話題なので詳細には触れない)


すごい読み取り力だ……_(´ㅅ`_)⌒)_ 感動した。


しかも、その筆致が実に端正だ。比喩が巧い。俺が書くレビューより良い文だ。嫉妬するわこんなん。






_(´ㅅ`_)⌒)_ 近況ノートなんでとくにオチはありません。


2件のコメント

  • 久保田 様

    初めまして。浅原です。まずは小市民ゆえに喜びを抑えきれず、ぬけぬけと現れてしまったことをお詫び申し上げます。

    慧眼であるとお褒めの言葉を頂き、大変恐縮です。ですが僕が構造の意図を見抜けたのは、ひとえに久保田様が描いた設計図を十全に実現なさっていたからだと思います。

    レビュー内で僕は「よく出来た恋愛小説であるからこそただの恋愛小説ではない」と記しました。この構造的矛盾を実現するためには当然「よく出来た恋愛小説を書く」という行為が必要不可欠であり、そこには一切のギミックに頼れない純粋な筆力が要求されます。

    久保田様はただ自分の持っているカードを組み合わせて強い役を作っただけで、自らにハードルを課したつもりはないかもしれません。しかし筆力が伴わなければギミックごと崩れ去る作品構造を設計する己の力量への自負、そして実際に実現させてしまう力量はやはり並大抵のものではないと感じます。そのように文筆において確固たる自己を持った方から賞賛を頂いたこと、とても光栄に思います。

    畏まり過ぎて何だかおべっかを使いに来たようになってしまいましたね。申し訳ありません。僕が畏まるのは楽だからです。カジュアルな私服のセンスが壊滅的なのでフォーマルな礼服を身に纏う。その程度のものだと思ってください。

    重ねて、レビューへのコメントありがとうございました。「見込み違いだったかな?」と思われぬよう、今後とも精進いたします。
  • >浅原さん

    やや、これは一本釣り成功_(´ㅅ`_)⌒)_ ゲットです。ようこそおいでなさいました。コメント文まで端正でステキです。

    これまでラスト一文のダブルミーニングめいた意味づけには勘付いた人はいたのですが、ミステリの求心力として前半の「手弱女ぶり」が存在している、的なところまで見透かされたのは初めてで(ってほどには読まれてませんが)、こんな風に読んでくれる人がいるなら、ああ書いておいてよかったと胸を撫で下ろした次第です。

    そちらのコメント欄に伺おうかとも思ったのですが、ちょうど話題が白熱していてお邪魔するのもナンでしたので、こちらに書いておいたのでした。Webで知り合った友人にはLGBTのGもいて興味深くはあるのですが。


    改めて読了とレビューもろもろ、ありがとうございました。
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