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「クダリと神器の物語」が完結しました

タイトルのとおり、「クダリと神器の物語」が完結しました。
読んでくださった方々、応援してくださった方々、ありがとうございます。

「ノルダン王国滅亡記」「異世界残酷物語」から続く異世界残酷物語三部作は、これで完全に完結となります。


次回作も異世界ファンタジーを予定しています。
今までよりも、もっとダークに突き抜けようと思っています。
それはそれとして、気まぐれに小編を投稿するかもしれません。




以下は恒例の後語りになります。
「興味ないよ」という方は、お見すごしください。








今作も昔から考えていたお話を改変したもので、そちらでは最初から異世界にモンスターがあふれていました。
ハナに相当するヒロインは癒しの力を持っていて、正体は神器だということに変わりはなかったのですが、こちらは現地民という感じでした。
ありきたり……ありきたりかな?
改変後は改変後でネバーエンディングストーリーじゃないかと思うわけですが……。
トウキに相当する人物は盗賊を率いる結構なクソ野郎でした。
少なくともレジスタンスなんてものではなかったですし、生みの親も封印して好き勝手してる奴でした。
主人公はヒロインに本気で恋をしていて、神器だと判明して絶望のあまり無気力になったりして……主人公としてどうなんだろう?
再生の大穴は消化器官みたいにグロテスクで、虚無の大地は腐敗しているという感じでした。
それと支配の女王と対抗する破滅の女王がいましたが、ぽっと出の終焉をもたらすラスボス。
まあ、そんなこんなで今みたいになったわけです。
支配の女王はそんなに変わっていません。


「異世界からの来訪者」を総称する名前を決めていなかったので、今作で新しく決めようと思っていました。
それで最初に思いついたのが「アマクダリ」です。
いくらなんでも天下りはあんまりだろう……と思って「クダリ」にしました。


お話の展開についてもいくつか。
最初からモンスターのいる世界にするか、平和な世界にするかで、後者を選んだわけですが、終始一貫した雰囲気にするなら前者のほうが良かったのではと思っています。
ただ、物語的に事前にモンスターを放つ意味があまりないというか……。
うまい言い訳を思いつかなかったのです。

ハナが鍵を開ける技術を持っていたのは、神器だからです。
人間の姿でも無理のない範囲でなら、持ち主の願いを叶えるための能力を持てるという設定です。
正確すぎない程度の、予感レベルの予知能力もあり、危険のない場面では積極的、逆に危険な場面では消極的な態度を取ります。
タローが食事をためらう場面で、自ら進んで食事を取っていたのは、毒見のためです。
基本的に神器は壊れません。
つまりハナもトウキも支配の女王も死にません。
例外は神器どうしの衝突と、再生の大穴、それと持ち主の死です。

トウキはマリを守るためなら何でもします。
タローを女王の元に向かわせたのも、あわよくばと考えてのことです。
マリの願いで武術家よりも強いのですが、それでも人間の域を出ません。

女王がタローを捕らえたのは、地下室に侵入したからで、この時点では女王側に落ち度はありません。

女王が倒れた後に「知の神」が出てきたのは、ご都合的ではないかという懸念がありました。
前二部を読んでいても、唐突な登場だと思われることは避けられないのではないかと。
最後に出てきて物語の問題をパパッと解決してくれる、デウス・エクス・マキナ的な存在には違いないのですが。

そして最後に、タローとマリが現実世界で出会ったのは、本当に元から同じ学校に通っていたのか、それとも願いで世界が改変されたからなのかは、ご想像にお任せします。
現実世界と異世界とでは時間の流れが違うので、異世界で同じ時代に生きていても、現実世界でも同時代の人間とは限りません。
逆もしかり。


ご意見・ご質問などあれば、ご自由にどうぞ。

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