『11話 教授の陰謀論』
真人により、ノックされることなく開け放たれたドアの影から、小柄な少女がおずおずと顔を出した。
「お、遅れてしまってごめんなさい……」
線が細く、肩にかかるくらいの真っ白い髪を後ろで束ねている彼女は、青い瞳をしていた。
白いブラウスと青いロングスカートが彼女の雰囲気に似合っていて、なんとも浮世離れした雰囲気の少女だ。
「気にしなくていいよ。研究室って、少し入り組んでいてわかりにくい場所にあるからね」
咄嗟にフォローしたものの、二時間も迷っていたのは彼女が初めてだと、僕は心の中で賞賛した。
※ animeAIdrawing というアプリで作成したAIイラストになります。
※11話より、初登場の美樹の挿絵になります。