この話は、私が通っていた小学校で本当にあったとされる言い伝えが元になっています。 この言い伝えを聞いて以来しばらくの間、私は友だちと「ニノキン」の「それ」の数えっこをしました。 …

久繰里あかりの幼馴染み「おねえちゃんが」が行方不明になった。原因が自分にあるのではと悩んだあかりは高校時代に世話になっていた司書の江洲楓に相談を持ちかけた。久繰里あかりのおびえて…

その迷い、気から心からそれともあやかしから……？ 自分の心を覗くのが怖い時には、小間物屋てりふりの敷居をまたいでみませんか 主な登場人物 翠埜　真乎（みどりの　まそこ） 世間…

異界とつながっていると言われている洞がある、奥越の山里の実話です。 父の父の時代、戦前の話です。 村医者の助手をしていた父の父、すなわち私の祖父は、迷信…

今はダムの底に沈んでいる、福井奥越の山里の実話です。 村医者の助手をしていた父の父、すなわち私の祖父は、迷信を信じない、科学で現象を解明しようとする人だったそうです。 祖父は…

夏休みは　魔が差す季節 京都の夜で　振り返ってはいけない季節 今でも気配を感じると　振り返るのが怖いのです

同じクラスではないということが、かえって気安さとなって、図書室で過ごすうちに親しくなった、ライチの香りのする彼女。 けれど、私の気安さは、彼女にとっては甘く貴いものだった。 互い…

目立たぬような佇まい　土地神の目から逃れるために 名前を持たない沼に棲み　時おり人を引きずりこむ

うさぎ狩りは、冬の学校の楽しみな行事です。 うさぎがとれれば、なによりです。 とれなくても、うさぎ狩りは、わくわくする体験です。 今年もとれると、いいのですが。 「おそがい」と…

　霊でも電波でも、子どもは現実と違和感のあるものをキャッチしやすいものです。 　キャッチしたものを、科学で説明できたとしても、納得できなければ、恐怖という違和感として、人の心に…

　時は18世紀初頭、ドイツの錬金術師ベットガーは、金に勝る東方の至宝、磁器の生成に勤しんでいた。 　しかし作業は思うに任せなかった。 　そんなある日、神秘と憧憬のはるか東方より、…

霊峰富士を望む清らかなせせらぎの街につながる異世界でくり広げられる、人とあやかしと甘いお菓子が紡ぎ出す、ちょっと不思議でほっこりやさしい物語。 まじない菓子“冥菓”を伝承する和…