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『Ω:RAVEN/オメガレイブン』後書き

『Ω:RAVEN/オメガレイブン』が完結を迎えました。

六月から書き始めて、正直見切り発車で始めた物語でしたが、なんとか2018年内まで完結を迎える事が出来て、正直ほっとしています。

応援してくれた方々、本当に、ありがとうございました。

2017年の後半から、2018年の頭にかけて、仮面ライダークウガと仮面ライダーアマゾンズ、DEVILMAN crybabyを一気に観たのがこの作品を書こうと思った直接的なきっかけでした。

前々から自分の好きな特撮ヒーロー、そして現代伝奇的な作品を書きたいなと考えていて、現代都市を舞台にした思春期の高校生が、放課後に変身して戦うというコンセプトはすぐに固まりました。

人間に寄生し肉体変異を誘発する地球外不定形生物、レイブン。その存在を利用し陰謀を企てる製薬企業の非人道的な実験ーー

・敵の力を使って戦う
・力を使う代償
・善悪二元論に留まらない、正義と悪の考え方

正直ベタな題材だとは思いますが、現代伝奇×変身ヒーローというジャンルを、敢えてこの時代、ウェブ小説という媒体で挑戦した事に意味を持たせたかった。

僕という人間にとって、現代で生きること、それ自体が何よりもリアルだった。ファンタジーや異世界の物語にいまいち入り込めない僕だからこそ、現実の延長線上で起こる物語、現代伝奇というジャンルに拘りたかった。

鴉ヶ丘市という架空都市を舞台にしたのがその理由でした。現代都市に近いながらも少し違う、だからこそハッタリの効かせたアクションの舞台として、キャラクターを活躍させられた。

そう思っています。

この物語を書いている時は苦しみの連続でした。社会人生活がが上手く行かない中で、小説を書かなければいけない。僕にとって小説執筆とは趣味を超えた、人生を懸けた挑戦そのものでした。うまく自分の想像した描写が書けないもどかしさと、ここで書くのをやめたら、本当に自分が駄目になってしまうーー強迫観念じみた衝動に突き動かされて、来る日も来る日も机に向かってキーボードを叩き続けました。

結局、振り返れば半年以上。

見返してみても、全体的に粗の多い作品だとは思いますが、結果的に「僕にしか書けない」外連味の効いた物語になったと自負しております。疾走感溢れるアクション描写、何度も葛藤しながら、自分じゃない「誰か」の為に立ち上がり続ける玄崎明が見せる等身大の勇気。

この物語が、退屈で平凡な現実を打ち破るエネルギーになっていただけたとしたら、作者として幸いです。

とりあえず年明けからしばらくは、この作品の手直しと、改めてインプット期間に入ろうと思っています。新作については……色々考えている事もあるので、春ごろにまた考えようかなとは思います。

改めて。最後まで読んでいただいた方、僕という人間の創作活動を、温かい目で応援してくれた方々。

本当にありがとうございました。あなたたちの応援が無ければ、僕は今でも燻ぶったままだったと思います。

現在カクヨムコン4参加中。お気軽に感想やレビューなどお待ちしていますので、改めて、応援のほどよろしくお願いします。

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