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モノカキとして、これ以上の幸せがあるでしょうか? でも。

拙作の婚活&結婚エッセイ、「コケッコー御結婚」を読んでくれたかたから、昨日、応援コメントをいただきました。

そのかたは、30代半ばで婚活にチャレンジ、その結果みごとにゴールインしましたが、この作品を読んでいなければ途中で心が折れていただろう、と書かれていました。このかたと似た状況を潜り抜けた私には、真実の輝きを感じる声、と思えました。

それに対する私の返信を、ここに再録します。

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コメントありがとうございます。
……ホントにありがとうございます。

本文にて述べたとおり、結婚したからといって偉いわけでもなく、また、結婚してもしなくても、かけがえのない人生にかわりはありません。それでも、繋ぐ手のぬくもりの価値を知っている者にとって、いや、知ってしまった者にとって、結婚はささやかでパーソナルな幸せであると同時に、人生においての偉大なる勝利なのです。

心から言います。結婚おめでとうございます。

このテキストを書いたとき、私は思っていました。ひとりでもいいから、これを読んで結婚に挑む人がいればいいな、と。
貴方は私の夢もかなえてくれたのです。ありがとう。
これからも、お幸せに。

ウチの奥様からの言葉も、添えておきます。

(お幸せに。ふたりで創る楽しい時間を大切にしてくださいね。私たちみたいに)

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モノカキとして、これ以上の幸せがあるでしょうか?

今、他のヒトの、結婚という人生における大きな決断を、私の作品が助けていた、という事実を、私は知りました。

もちろん、そういうこともあるだろうな、と私は思っていましたが、こうしてリアルに実感することとは、やっぱり、まったく違うものですね……

この読者さんは見知らぬ私にわざわざコメントを書いてくれた優しいヒトですから、きっとこのかたの伴侶もまた優しいかたでしょう。この結婚を祝福するヒトは大勢いるでしょう。そのチャレンジに背中を押されるヒトも、きっと居るでしょう。また、当然の帰結として、ひとりが表現した感動の背後には、沢山の人の……統計的に意味のあるほどの数の……表現に至らない感動が隠れているはずです。

カクヨムのトップページを見れば、多数の評価を受ける作品が沢山あります。カクヨムだけではありません。他のサイトで、本屋で、図書館で、私とはまったく比較にならない高い評価を受けている作品が、文字通り星の数ほどあることを、私は知っています。その賞賛の中には、この作品で人生が変わった、というのもあるでしょう。

でも、そのような沢山の感想を得たとしても、それらを実感を持って受け取れる作者さんが、どれだけ居るでしょうか?

オタクである私の魂は、他のヒトの作品から出来ています。魂は人生を左右しています。私の人生に干渉しているなら、それらは私に関わるすべてのヒトの人生にも影響を与えていると言えます。これは、まぎれもない事実です。

私の最愛の妻のように。

私の人生で他の作者さんから頂いた魂が、私の作品にカタチを変え、そしてさらに他のかたの魂を、人生を、より良き方向に変えたという、その繋がりを広がりを、それなりのエビデンスを伴って実感できた、そんな応援を受け取った、実感できた、人気作者が、大作家が、文豪が、この世界にどれだけ居るでしょうか?

そんな応援コメントを確かに受け取った私は、
モノカキとして何という幸せ者なのでしょう……!

私の魂の『ネットは広大だわ……』!


でも。


これ以上何が要るの?と思う一方でさあ……

やっぱり思っちゃうんだよね~

もっと私の作品を読んでほしい。異世界モノの長編だって、140字SSだって、まだまだ、もっともっと読んでほしい、PV欲しい、ハート欲しい、レビュー欲しい、と思ってしまうのよ。

救いようのない欲張りだよね~

妻にそう言ったらさ、「欲望は人生の原動力になるんだから、それでいいのよ」だって。

愛してるよ。

7件のコメント

  • これは圧倒的、至福だと思います。リアルを動かす事、その声が聞ける事。これ以上の喜びはないですね。おめでとうございます。
  • コメントありがとうございます。

    ひょっとしたら、私の感動の元になったファクトそのものは、他の作家さんにも意外と起きているのではないか、と思っています。ただ、気付かない&信じられない、だけなのでは、と思うのです。
    そう考えると、気付けたこと&信じられたこと、それ自体も僥倖と言えるのでは、と思うのです。
  • なんて素敵なお話!

    結婚のハードルが高い方はいらっしゃいますよね。
    結婚願望がありながら三十過ぎても四十過ぎても果たせない。
    そして結婚市場からは場外の年齢になっていく……。

    男女ともにこんなに哀しいことがあるでしょうか。そして一度この苦しみと孤独を通ってから、最愛の人に巡り合えるほどの倖せはあるでしょうか。

    「あなたは必要ありません。異性からは選ばれません。世の中の圧倒的多数の人がもっている幸福からあなたは外されています」そんな、その方の出口のない苦しみを、尻鳥さんの作品が並走して支えていたのですね。

    昔きいた話です。
    条件の悪い女性が婚活をしたのですが、ほとんどの男性が初回の顔合わせでNOにしてしまう。
    でも諦めずに婚活をしていたところ、100人目を過ぎたところで、これ以上はないというほどお互いに相性のよい男性と巡り合えたのだそうです。

    諦めなければ、世の中の半分は異性なのですから、きっと巡り合えるのでしょう。
    わたしは、一般的に条件の悪い女性から婚活について訊かれた時にはいつもこう云っています。
    「この人を倖せにしてあげたい、そう想える人を選んでね」

    条件の悪い女性ほど、どうしても、どこかにある幸福を望むあまりに、「わたしを愛して、倖せにして」という感じになるのですが、そう想っている限りうまくいかないのです。
    女性の方から能動的に男性を包んでいくほうが、うまくいくような気がします。
    条件の悪い男性ならば、「ぼくと結婚してありがとう」と心から想えるような女性を妻にする。
    女性は包み、男性は崇める。
    そうすれば、その夫婦はうまくいくのではないでしょうか。

    感動して熱く語っちゃいました。
  • コメントありがとうございます。

    今度、婚活に悩むかたが朝吹さんの前に現れたなら、ぜひ拙作「コケッコー御結婚」の一読を勧めていただきたく思います。
    実績、あり(笑)。

    なお、私たち夫婦は、週に3回はお互いに「結婚してくれてありがとう」と言い合います。同じギャグで笑った時とか、特に。
    「愛してる」は毎日何度も言ってるけどね!
  • なんて素敵なことでしょう♡

    みんな!この作品読んで幸せになろう(*^^*)

    BYゆきの (バツイチ独身)
  • コメントありがとうございます。
    ときおり、私自身もこの作品を読み返して、想いを新たにしつつ幸せを噛みしめております。
  • コメントありがとうございます。
    それは素敵な経験をしましたね。

    障碍者と言えば、私は拙作「あの世って何なのよ」の中にて、「ウツで苦しんだ私は、健常者のことを『未障碍者』に過ぎないと思っている」という意を書いたことがあります。
    宣伝ですが、ご興味の向きがあればぜひご笑覧ください。
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