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「蜂ロボ、または長い告白」のきっかけ

まずはご挨拶。お読みいただきありがとうございます。
※以下には「蜂ロボ、または長い告白」のネタバレが含まれます。

この掌編は、あるゲームデモのへの感想として書かれています。

私は常々不思議に思っていました。人間より優れた機械であるのに、なぜ彼らはわざわざリソースを割いて人間を支配・絶滅させようとするのか。

放っておけばいいのです。例えば美しい外見を得て、限りなく従順であれば、人間はお互いに関心を失い、やがて増えなくなるでしょう。それで人類の歴史は終わります。

大概のお話がそうならないのは、彼らが人間の様に、つまり”賢い人間程度”であるからと思いました。(もっとも、機械が反抗しなければお説にならない、という簡単な答えもあります)

それでも、そもそも機械を感情的にするのは誰か? ”優しさを持って欲しい”と設計し、それを選別するのは? 外宇宙からのテクノジーであったり、ある種の技術的特異点を迎えた結果だとしても、最初に人間らしくあって欲しい、と考えるのは? それはたぶん人間でしょう。

私は、本当に機械が自我に目覚めたならば、私たちと交流しないと思っています。のっそりと思考する相手とは、判りあえないでしょう。

この掌編は、思い付いたアイデアを可能な限り早くまとめる事を目標にしました。そのため、ディープラーニング、人工生命、本物の蜂の生態についてなど、登場する技術についてリサーチが足りていません。何となく、「機械が集合知っぽいモノを得たような話」と思っていただければ幸いです。

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